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お知らせ

拡散・分散で終わってはいけない/レピュテーション・マネジメント その14

少し前にニュースにもありましたが、今から半世紀前の1963年11月22日にアメリカの大統領だったジョン・フィッツジェラルド・ケネディ(JFK)が暗殺されました。

私の世代よりも少し上の方であれば、彼がいかに人気のあった大統領であったかをご存知でしょう。

私の世代は死後、その演説集や伝記に人気があり、若い頃には、JFK大統領のスピーチライターであるセオドア・ソレンセンが書いたサイマル出版会の本などを愛読したものでした。

そのJFKの長女キャロライン・ケネディがアメリカ初の女性駐日大使として同じ11月に日本に着任。

そのセレブな感じがニュースでも報道されました。

セレブ大使、存在感 ケネディ氏が日本赴任
へhttp://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201310100003.html

それはいいとして、ちょうどこの時期、ニュースで

「JKお散歩」とか「JK撮影会」などの見出しでネットにニュースが流れていました。

恥ずかしながら、私はこの「JK」ニュースが「JFK」ニュースと時期が重なっていたこともあって、完全に勘違いをしていました。

そう、ケネディーが暗殺された場所での「撮影会」ツアーや車でパレードした場所を「お散歩」するのかと。

そして、50年たっても人気は相変わらずだなあ・・・と思って懐かしんでいたのでした。

でも、先週ネットのニュースを見ていたら、

「JKお散歩」とは「女子高校生が客との食事やデートに応じる」ことで、「JK撮影会」とは「女子高生を制服姿などで撮影できる」ことだと。

「JFK」ではなく、「JK」=「女子高生」って!?

なってこったぁ~

JFKにはホント申し訳ないことをしてしまいました。

お詫びとして1961年の大統領就任演説からあまりにも有名すぎてみんなが当時一生懸命暗記した部分をここに紹介し、お詫びとしたいと思います。

And so, my fellow Americans:ask not what your country can do for youask what you can do for your country.

My fellow citizens of the world:ask not what America will do for you,but what together we can do for the freedom of man.

Finally, whether you are citizens of America orcitizens of the world, ask of us the same highstandards of strength and sacrifice which we ask of you.

米国民の同胞の皆さん、

あなたの国があなたのために何ができるかを問わないでほしい。

あなたがあなたの国のために何ができるかを問うてほしい。

世界の市民同胞の皆さん、

米国があなたのために何をするかを問うのではなく、われわれが人類の自由のために、一緒に何ができるかを問うてほしい。

最後に、アメリカ市民の皆さんも世界市民の皆さんも、どうぞ我々が皆さんに求めるのと同じ水準の熱意と犠牲を我々に求めてください。

ああ、懐かしい・・・

国民に人気だった小泉元首相がよく

「痛みなくして改革なし、改革なくして成長なし」「改革のために国民は痛みに耐えてほしい」

と言っていましたが、ケネディーのパクリですよね?

コーポレート・マネージメント その14

ロナルド・オルソップ著『レピュテーション マネジメント』
tinyurl.com/mlaf8ln

今回は本書第2部「法則12 声を一本化する」を取りあげてみたいと思います。

オルソップ氏が「声を一本化する」で述べているのは、いわゆる企業ブランドに一貫性をもたせるという意味で使っています。

また、

重要なのはメッセージの質と一貫性だけではない。量も重要だ。

とも。

この項の内容は大企業でいくつかのブランドを展開している企業が対象になるので個人的にはさほど興味は湧きません。

それでもあえて私達自身にあてはめて考えてみれば、多岐にわたって次々に考えだされる商品やサービスに一貫性があるのかということでしょう。

私たちは顧客のニーズに合わせる形で自分たちのサービスを考えだすと通常は考えています。

たとえば、私たち自身のことでいえば、当初「誹謗中傷や風評被害に悩む企業様の対処」に力を注ぐサービスの提供を始めたわけですが、クライアントのニーズとして「評判管理」が加わりました。

また定期的なネット監視やホームページのSEO対策など、次々と顧客との信頼関係の中から新たな相談を受け、それに基いて新しいサービスの提供を開始する。

現段階でいえば、「誹謗中傷や風評被害対策」やネット監視やSEO対策を含めて「評判の管理」を危機が起こる前からコントロールしていくという概念でお仕事をさせていただいています。

ただ顧客のニーズに基づく商品のラインナップは時間の経過とともに広がっていく。広がる中でヒット商品もあれば、不採算な商品やサービスも出てきます。

本書で挙げられている事例に玩具屋さんがありますが、

話題の映画や最新のニュースの関連玩具をつくりたいと誘惑に駆られる

ことが

しばしばあるとした上で、

イラク戦争に乗じてクリスマス向けに戦闘玩具を大量生産する企業もあった

と記しています。

自分たちのやりたいこと、加えて収益が上がるもの、これらのせめぎ合いが組織の中で起こるわけですね。

自分たちのやりたいことをやるために、とりあえず収益の上がるものを選択することだってあるでしょう。

その状況は当初の企業理念や理想を打ち砕くものと認識する者もいるでしょう。

しかし、生き残らなければならない。ジレンマですよね。

このような選択は組織の本質の拡散、または拡大にもつながる面もあり、ある意味では歓迎すべきことではありますが、拡大が資源の分散につながり、そもそもの企業理念や企業ブランドが薄まっていく危険もはらんでいます。

ミイラ取りがミイラになるわけですね。

そこで時間の経過と結果とともに統合という概念が登場する。そこから再び拡散、分散が表れ、統合して集約していく。この過程を幾度か経ることで、組織は設立当初より濃い遺伝子を持った組織に生まれ変わっていきます。

ときには第一次拡散・拡大が分散に終わり、統合できないままに解散、倒産、買収などのなってしまう場合もあります。

具体的な事例については引き続き、今週のテーマでも取りあげて考えていきましょう。

★ 今週のテーマ 「拡散・分散で終わってはいけない」

「シーマ現象」という言葉を聞いたことがありますよね?

ニッサンのシーマは高級セダン「セドリック」「グロリア」の上級仕様として位置づけられ1988年に初代モデルが登場しました。

バルブ経済時代の1988年(昭和63年)にシーマが登場するや、初めの1年間だけで36,400台が販売され、当時の高額商品に対する旺盛な需要の象徴として『シーマ現象』と呼ばれました。

顧客のニーズに基いてつくられ大ヒットしたわけです。

ちなみに、バブル景気とは、1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月までの51か月間を通常指します。

しかし、発売から2年後の1991年(平成3年)、つまりバブル崩壊による景気の後退などの影響もあって販売は減少し、2009年(平成21年)の年間販売台数は294台に。

2010年(平成22年)には生産・販売が中止されました。最近「シーマ」はハイブリッドで復活しましたけどね。

まさにバブル期を象徴する商品といえます。

付け加えると、カルロス・ゴーンさんが「日産が全世界で持続的に利益を出し、成長し続けるための包括的な再建計画」である『日産リバイバル・プラン』を発表したのは1999年です。

もう1つ同時期の自動車について触れさせてください。

マツダにセンティアという車がありました。シーマ同様に法人向けの最高級乗用車という位置づけといってもいいでしょう。

センティアは、マツダが1991年から2000年にかけて10年ほどの間、販売した高級セダンで、初代シーマや初代セルシオよりも全長が長い車で大きな車でした。

個人的にもとても好きな車でした。

先ほどのバブル景気の期間1986年12月から1991年2月までを考えると、バブルが完全に終わってしまったあとから出てきた車で、後付けですが振り返れば、時代を完全に見誤って出てきたセンティア。

センティアは、10年の販売期間のうち、後半の5年が2代目のセンティアになりますが、その総生産台数は約18,200台。

1988年に初登場して大ヒットしたシーマの初めの1年間の販売台数36,400台にも到底及ばない惨憺たる結果です。

長々と述べてきましたが、バブル期が終わって登場したマツダのセンティア、シーマの販売が減少している中、1999年起死回生の『日産リバイバル・プラン』からさらに10年経って年間販売台数が294台になってようやく販売を終了したシーマ。

このことから私たちはなにを学ぶことができるでしょうか?

まさに今回のテーマ「声を一本化する」の難しさですよね。

私たちは未来を見通すことはできません。

センティアを出したマツダはまさかその頃にはバブルが終わっていたなんて夢にも思わなかったのではないでしょうか。

日産はいつかバブルも終わり、いつの日かシーマが復権することを2000年からの10年間夢見ていたのかもしれない。

しかし、それは当時は誰にもわからなかったことでした。

バブル景気の崩壊から失われた20年が来るなんて誰も予想はできなかったのです。

ゆえに「声を一本化する」、ここでは廃止にあたるでしょうが、それを決断し実行するのは難しかった。

マツダのセンティアがシーマよりも10年早く店仕舞いできたのはシーマほど売れていなかったからに違いない。

シーマは初年度の信じられないヒットがいつまでも忘れられなかったのかもしれませんね。

成功体験が次の失敗体験を招くと考えてもいいでしょう。

私たちは顧客のニーズに応じて、また経済状況の変化に応じてさまざまなサービスや商品を開発し、提供していきますが、どこかで必ず拡散・分散したサービスや商品を点検し、最終的には統合して再出発をしなければなりません。

そういう意味では『レピュテーション マネジメント』のオルソップ氏がいう「声を一本化する」するのはあくまでも理想論に過ぎないのかもしれません。

それでも数字を見て、顧客を見て、経済の状況を見て、利益を見て、我々は決断しなければなりません。

拡散、分散、統合という幾重にも重なる変遷と過程を経てそれを繰り返すことでしか濃い遺伝子は残せない。

失敗したらやり直せばいいけれど、その時は信じられないヒットや当時の熱い思いや希望を切り捨てることが必要な時期が来る。

あなたの組織は今どの段階を歩んでいるでしょうか?

皆さんの率直な意見をお聞かせください。

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