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お知らせ

ブランド名の変更/レピュテーション・マネジメント その20

きましたね、大雪。

こういう時はじっとしておくに限ります。首都圏では記録的な大雪で首都高速道路は通行止めとなり、ヤンキースに入団するマー君は東京都内から空港までの移動に約8時間半かかったとか・・・

成田空港も大変なことになっていたようでした。

寒いのは天気だけでなく、日曜日に行われた都知事選の最終投票率は前回平成24年を16.46ポイント下回る、46.14%という「お寒い」状況。

都知事選の投票率は鈴木俊一氏が3選を果たした1987年が過去最低で43.19%、次いで低かったのは石原慎太郎氏が再選した2003年の44.94%、今回はそれに次ぐ過去3番目の低い投票率になったようです。

なんだかあっちもこっちも「お寒い」状況ですが、頑張っていきましょう!

コーポレート・マネージメント その20

ロナルド・オルソップ著
『レピュテーション マネジメント』
tinyurl.com/mlaf8ln

を紹介してきましたが、今回がいよいよ最後の法則になります。

最後の法則は「法則18 最後の手段は社名変更」

です。これまたすごい「法則」ですね。

オルソップ氏は、

一見、傷ついた評判に別れを告げ新たなスタートを切るには社名変更が手っ取り早い方法に思えるかもしれない。

だが、早まってはいけない。社名変更はあくまでも最後の手段だ。

と述べたうえで、「社名変更」を「すべての問題を解決する万能薬と思い込んではいけない」と警告し、「過去からは完全に逃れることはできない」と指摘しています。

それを踏まえて、

社名変更をするにあたっては、社名が持つ悪いイメージとそれまでに培ってきた知名度や信用とを天秤にかけなけれならない。

長年かけて培った知名度や信用を失うのは大きな痛手である。悪いイメージが強烈なうえに社名と密接に結びついていて、よいイメージがかき消されてしまっているかどうかが問題だ。

と。

ただし、

評判を回復しようとして大々的な戦略を打ち出しても世間の見方はなかなか変わらないものだ。会社の評判を傷つけた事業を売却してもイメージアップできなかった企業もある。

さらにオルソップ氏は

たいていの場合、タイミングよく社名変更をすることはできない。

最も危険なのは、機が熟していないのに社名を変えることだ。評判を落とす原因となった問題が解決して不利な報道が収まるまでは、社名を変更してはいけない。

さもないと、新しい社名にも汚点がつくことになる。

評判の回復における社名変更の場合は、「評判を落とす原因となった問題が解決して不利な報道が収ま」り、経営陣が総退陣してから行うのが鉄則と私どもでは考えています。

しかし、実際「社名変更をして評判を回復したい」という申し出をいただく場合、現在の経営陣がそっくりそのままで「社名変更のみ」を実施して評判の回復を図りたいという申し出が多く、その試みは困難を極めます。

なぜなら「過去からは完全に逃れることはできない」から。

何らかの失敗から回復することは可能であると信じていますが、その回復は組織の蓄積された文化、ひいては由来する組織の長の性根によって成功と失敗に分かれるというのが本当のところではないでしょうかね。

★ 今週のテーマ 「ブランド名の変更」

社名変更にもいろいろあります。悪い評判から回復という面もあるでしょうが、ブランド名の統一や複数の会社が統合・合併などで1つの会社になる場合も、これに類する話になるでしょう。

新しい社名やブランドの定着には一定の費用がかかりますから、コストとの兼ね合いも出てきます。

松下電器産業は2008年、会社名を「パナソニック」に変更すると発表し、同時にブランド名も国内向けに用いてきた「ナショナル」ブランドを廃し、すべてパナソニックで統一しましたする。

松下、社名を「パナソニック」に変更
itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080110/290888/

松下電器産業は、国内においては、冷蔵庫や洗濯機など白物家電の「ナショナル」、デジタルカメラやパソコンなどの映像および音響機器の「パナソニック」と、2種類のブランドを擁立してきた。

ただし、海外ではパナソニックブランドが浸透しており、2003年からブランドを統一していた。

大坪社長は会見の席上で、社名変更およびブランド統一の理由を「関連会社の結束を強めるとともに、同社のブランド価値の向上を図るため」と述べた。

松下電器産業の各関連企業は、会社名に松下、ナショナル、パナソニックと3種類の名前を有していたことで、ブランド力や宣伝投資効果などが分散していたという。

大坪社長によれば、今回の社名変更およびブランドの統一に伴う費用は約300億円。

これについては「ナショナルや松下の名前で投資した宣伝・広報活動の費用は約200億円。今後はパナソニックに全額投資すれば十分相殺できると考える」(大坪社長)とした。

社名とブランド名を一緒にするというのは効率的であるとともに評判のリスクは社名に直結するというリスクも伴います。

まあ、メーカーは社名とブランド名が統一されるのが普通ですから、松下電器産業がやるのが遅かったとはいえると思いますが。

もう1つ、家電量販店の「エディオン」は2012年に新ブランドで統一された事例を挙げておきます。

「エディオン」は各地域でそれぞれデオデオ、エイデン、ミドリ、イシマルのストアブランドで展開していましたが、これを「エディオン」へと統一しました。

その際に頻繁にテレビに出たCMがこちら【動画】
www.youtube.com/watch?v=feaurm1fsHo

エディオンは新ブランドのCMに名前となんとなくかぶっているセリーヌ・ディオンを起用しました。

セリーヌ・ディオンは、2011年現在、シングル&アルバム総売り上げは2億枚を超え、ローリング・ストーンズやピンク・フロイドといった大物アーティストと肩を並べるほどの実績を持っているそうで、お金がかかっているなあと思わせる一方で、このCMは実に評判が良かったんですよね。

新ブランドの定着には間違いなく一役買ったわけですが、

エディオン
アニュアルレポート2013
202.224.64.154/files/pdf/ir/annual/ar13_j.pdf

によれば、

一方、2012年10月に、これまで各地域で展開していた「イシマル」「エイデン」「ミドリ」「デオデオ」の各ストアブランドを「エディオン」に統一したことで、改装費用や広告宣伝費が一時的に発生したため、販売管理費が1,760億円(前期比100.1%)と増加いたしました。

その結果、経常利益が14億円(前期比9.0%)、当期純損失が26億円となりました。

と、一時的とはいえ、大きな負担を負っています。

そうでもして「ストアブランド統一」を進めた効果を代表取締役会長兼社長の久保氏は、

当社は2002年の設立以来、段階的に統合を進め、2012年度の物流および人事制度の統合をもって一通りの統合が完了しました。

その最終仕上げがストアブランドの統一です。

これまでは、お客様へのサービスや業務について、地域ごとに異なっている業務を最もお客様にとって最適な方法に統一することで、全体のレベルをあげる取り組みを行ってきました。

設立から10年がたち、業務の統一が完了いたしましたので、今後は新しいサービスや業務の改善について、注力してまいります。

ストアブランド統一により社員の意識も変わってきており、構造改革に向けていくつかのプロジェクトをスタートさせました。今後は、これらによる成果を着実にあげていきたいと考えています。

と述べています。

久保氏のコメントは正直に申し上げれば、実にありきたりで新鮮味はありませんが、しかしそれだけにブランドの統一、社名の変更の普遍的な価値を述べているように思われます。

1つの誇りを持てる名のもとに社員が集い、そのグループの求心力に消費者は引き寄せられる。

名前を変えても中身が変わらなければ真のブランド名変更、社名変更とはならない。

実は大事なのは多くの費用をかけて社名やブランド名を変更したあとに消費者に見える姿なのかもしれません。

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