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とっさの機転での評判上昇は凶/コーポレート・レピュテーション その4

第37回日本アカデミー賞の授賞式も、なでしこジャパンのアルガルベ杯第2戦のデンマーク戦も、「偽ベートーベン」こと佐村河内氏の記者会見の破壊力に吹きとばされましたね。

ここでも早く記者会見したほうがいいのにねと書いたんですが、記者会見の時期については、

謝罪のタイミングをめぐり意見が分かれた
www.bengo4.com/topics/1269/

佐村河内さんの記者会見では、代理人弁護士が辞任した経緯についての質問も出た。

「なぜ、2月中旬に代理人の弁護士が辞任したのか?」という記者からの質問に対して、佐村河内さんは次のように答えた。

「実は、(フィギュアスケートの)高橋大輔選手が(ソチ五輪で)滑るタイミングというか、その前に僕は謝りたかった。こういう場所を設けたかったんですが、『まだそのタイミングではない。いま謝ると、騒動が大きくなる。高橋さんに影響が出る』と言われ、弁護士さんと意見が分かれました。そこだけです」

記者会見での説明によると、佐村河内さんはもっと早く、記者会見を開きたかったが、その会見のタイミングをめぐって弁護士と意見が対立したため、辞任に至ったということだ。

「佐村河内さんは早く謝罪したいという考えだったということか?」。そういう記者からの質問に対しては、佐村河内さんは「はい」と答えた。

判断は分かれるところですが、私の判断は「遅かった」です。

田中角栄だったでしょうか、祝いの席は多少遅れてもいいけれど、葬儀や悲しみの席には遅れちゃいけないって言ったのは。

クレームの対処は断じて「拙速を尊ぶべし」と考えます。

佐村河内氏の話題は夏くらいまでは引きずりそうですね。

偽佐村河内氏も出現!
tinyurl.com/k3j2pnx

コーポレート・レピュテーション その4

現在は3冊目となる
『コーポレート・レピュテーション
』http://tinyurl.com/kg2ttgs
テリー・ハニングトン著 監訳:櫻井通晴・伊藤和憲・大柳康司
を紹介しています。

今回4回目で第1章の後半部分で触れられている部分を紹介します。

不確かなエビデンス

著者が一緒に仕事をしていた大事な顧客企業の経営者と会った時、 必ず「なぜ私たちと取引するのですか」という質問をするようにしている。

最もよく聞かれる答えは、「私は、あなた方には満足していますよ」であったり、「私はあなたを信用できると思っていますから」というものである。

私は意思決定に関する情緒的なものを率直に認めることにいつも驚かされる。

たとえば価格や技術上の競争優位が信用を勝ち取る要因であったことは数えるほどしかなかったと記憶している。

それにもかかわらず、技術的な競争力や価格が市場からの要求水準に合致しなければ、もちろん感情的な要因が意思決定に影響を与えることはないであろう。

多くの場合、要求水準を満たした製品あるいはサービスを十分提供できるような複数のサプライヤーとの競争状態にある。

たいてい勝者は買い手と良好な関係があり、約束されたものを納品できると買い手に安心させることができるような企業である。

こういうご経験が皆さんにもおありでしょう。

情緒的な意思決定のことです。

このことから会社の評判がいかに重要な資産かおわかりいただけると思います。

卑近な例ですが佐村河内氏の急激な巨人化(虚像だったわけですが)も、ある意味では耳が聞こえないのに作曲とか被爆2世であるとか曲自体のものに対する情緒的な判断の結果ですよね。

それに乗っかってきたマスコミはそれがウソだと分かった瞬間から手のひらを720度ほど返して叩きまくる。

あちこちでマスコミに対して「お前らが持ち上げたんだろ」という批判が出ていますが、情緒的な意思決定をした結果、持ち上げるときも叩くときも情緒的であるということでしょう。

「不確かなエビデンス」の項は、ビル・ペンダーガスト氏の言葉で締め括っています。

コーポレート・レピュテーションは、企業の最も重要な資産である。

強力かつ永続的なコーポレートレピュテーションは、企業全体で「正しいことをきちんと」行い、その結果に対して適切な信用を得ることによって、時間をかけて築き上げられる。・・コーポレート・レピュテーションは企業がうまく危機を乗り切る際に、重要な要素にもなるのである。

世の中では驚くほど「情緒的な意思決定」が行われているが、評判は「正しいことをきちんと行い、その結果に対して適切な信用を得ることによって時間をかけて築き上げられる」もの。

ネットの中でも玉石混交の情報が錯そうしていますが、「ある一定の時間」が解決してくれるというのが今のところ本当のところでしょう。

が、今すぐ対処しないとあらぬ噂が立ちかねないという事態にも日々遭遇しています。

組織は正しいことをきちんと行い、その結果に対して適切な信用を時間をかけて得る姿勢を尊びつつ、私たちはあらぬ噂に即時にあらゆる方策を考えて対処する。

私たちは皆さんの信頼を勝ち取るためにするべきことをするのみです。

できることとできないことがありますが、ネットに関するまた評判に関するご相談はいつでも承っております。

遠慮なくご相談ください。

★ 今週のテーマ 「とっさの機転での評判上昇は凶」

すでに前項で評判は「正しいことをきちんと行い、その結果に対して適切な信用を得ることによって時間をかけて築き上げられる」ものという言葉を紹介しました。

一方でとっさの機転で大きく評判を挙げた事例がありました。

先日の大雪の時の話ですね。

1つはツイッターで情報収集をして災害対策を行った市長と大雪で立ち往生したドライバーの機転の話ですね。

皆さんご存知でしょう。

立ち往生ドライバーに「好きなだけパン持ってって!」
山崎パン運転手の英断に賞賛の声
www.j-cast.com/2014/02/17196900.html

2014年2月16日、山崎製パンのトラックからパンの入ったケースを下ろし、人に配っている写真とともに、こんなツイートが投稿された。

このツイートが約24時間で1万9000回近くリツイートされ話題になった。

「山崎パン偉い」「リアルアンパンマンあらわるw」「ヤマザキパンマンかっけー」など、ドライバーの英断をたたえるツイートがあふれた。

ツイッターで集めた写真から状況確認して指示 
大雪被害、佐久市長の活用法に称賛の声
www.j-cast.com/2014/02/19197189.html

緊急時に市長がツイッターを有効活用できたのは、普段から積極的に使っていたからだと見られる。

ほとんど毎日ツイートを行い、硬軟織り交ぜた発言でフォロワーとの交流も重ねてきた。

今回のケースを参考にネットでは「災害対応で重要な役割を果たさなければならない首長はツイッターに慣れておくべきだろう」という意見も出ている。

時にこうした非常事態のとっさの判断が大きく報じられて評判を上げるということが起こりうる。

後付けでいえば、これらは普段の社員教育という話になるでしょうし、平常時の危機管理ということになるでしょう。

社員教育といえば、

日本のネットショップを狙う、サイバー攻撃来てます!!!

【緊急警報!!!】日本のネットショップを狙う、サイバー攻撃来てます!!!引っかかりそう!!!

こうした面での教育も今や必須ですね。

知っている人にはあたりまで何でもないことなんですが、知らない人が社内に一人いたらアウトの話ですからね。

現に国会では衆議院および参議院の公務用PCやサーバがサイバー攻撃を受けた問題で、最大15日間にわたって両院でのメールが外部の攻撃者から閲覧されていた可能性があると報じられました。

警察庁「サイバーインテリジェンスをめぐる情勢」
www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten280/pdf/p02.pdf

しばらく前にあったこの事件はどうでしょうか?

ちょっと目を凝らして読んでみてください。

女性同士でおよそ7年間交際して別れた後、元交際相手の50代の知人女性に対して「Shine」などと書かれたメールを複数回、送り付け女が逮捕されました。

私は最初なにが問題なんだろうかと思ったんです。

そう「Shine」はここでは「死ね」の意味で使われていて、だからこそ逮捕されたんでしょうが、私はこの「Shine」をシャイン、つまり英語で言うところの「光る」とか「輝く」の意味で取っていて、なにが問題なんだろうと思ったわけです。

笑いたい人には笑っていただいて結構なんですが、ローマ字読みと英語読みでは2種類取れ、今後は「死ね」なんて言っていない「輝いている」と褒めたんだというような言い訳が成り立っていくこともありえるんじゃなかろうかとあらぬ想像をした次第です。

閑話休題….

地道に評判を築き上げていく一方でとっさの判断や機転で評判が急上昇する事例の話でした。

考えておいてほしいのは、とっさの機転などで急上昇した評判は何かのきっかけで急落する恐れもあるということです。

上がった水位は必ず下がる。評判も市場原理に似ていて、株価や商品の値段と同様に「神の手」によって時間の経過とともに収まるところに収まっていくということ。

そういう意味で評判に関して言えば、評判の急激な上昇は身構えて観察すべき事象といえます。

築いてしまえばそのあとは安泰というわけにはいきませんが、丁寧に扱うことで、また扱う人がトップに存在することで、より安定したものになりますし、一定レベル以上で維持された評判が落ちても戻すことが可能性であるといえます。

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