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人は間違いを犯すものである/コーポレート・レピュテーション その8

関東は桜、終わりですね。今年は少し満開の時期が短かったような気がしますがお花見は行かれましたでしょうか?

桜名所 全国お花見1000景
hanami.walkerplus.com/list/ar0313/

SankeiBizによれば、宅配ピザ業界が500円以下の激安ピザの相次ぐ登場で大変な状況になっているとか。

「激安」相次ぎ…宅配ピザに危機感 迫る淘汰の波
www.sankeibiz.jp/business/news/140403/bsd1404032250009-n1.htm

激安ピザの出現で、値下げ圧力が強まっているらしい。

競争は競争でも価格競争に入っていくと、辛いですよねえ・・・

こういう見立てをする方もいらっしゃる。

競合という概念の変化とともに、「差別化」という戦略も大きく変わろうとしています。

これまで差別化とは、「同じ市場でビジネスを展開している競合との違いを創ること」を意味していました。

それによって市場シェアを獲得し、高価格を維持するのが本来の狙いだったはずです。

でもいつからか、そんなことばかり考えている会社は、終わりのないディスカウント競争に陥るようになってしまいました。

反対に、勝っている企業はむしろ「どことも競合していない」ことが、その勝因であるかのように見えています。

これが「ブルーオーシャン戦略」と言われるものです。

興味のある方はこちら↓↓↓へ

Chikirinの日記
d.hatena.ne.jp/Chikirin/20140404 
あなたの業界では「大きな価値転換」起こっていませんか?

コーポレート・レピュテーション その58

このコーナーではこれまでディアマイアー著『評判はマネジメントせよ』やオルソップ著『レピュテーションマネジメント』を読んできました。

現在は3冊目となる
『コーポレート・レピュテーション』
tinyurl.com/kg2ttgs
テリー・ハニングトン著 監訳:櫻井通晴・伊藤和憲・大柳康司
を紹介しています。

今回より第3章に入ります。

著者のディアマイアー氏は言います。

すべてがスムーズに流れている時は企業の経営は比較的やさしいが、内部での失敗や外部への影響でスムーズにいかない時、これにどう対処するかが非常に成功している企業かどうかの目安となる。

顧客との関係で最も感情的になる時間の一つは、顧客が問題を抱えている時である。

製品やサービスの問題をどのように扱うかによって、その企業の消費者の態度に重大な影響を及ぼすということを示す証拠がたくさんある。

すぐに効果的かつ広範囲にわたる問題を解決すると、その企業は信用と尊敬のレベルをけっして下げず、むしろ高めてくれる。

われわれがサービスや製品に問題を抱える時、われわれ自身がどんな気持ちでいるかを想像するのは難しいことではない。

まず問題点がどこにあるかを認識し、次に課題を解決する行動を取る。とりわけ進捗情報をぜひ提供して欲しい。

現在騒がれている「みんなの党」渡辺喜美代表の化粧品大手の会長から計8億円を借りていた問題では、同党が開いた衆参両院の所属議員の会合に渡辺代表は体調不良を理由に欠席しました。

また、「みんなの党」による違法性の有無などを調べる調査に約2週間かかる見通しも示されました。

が、所属の国会議員からは「調査に2週間もかかることは許されない」「渡辺氏から説明がないのは納得できない」「こんな状況では選挙を戦えない」といった厳しい意見が相次いだとか。

すぐに効果的かつ広範囲にわたる問題を解決すると、その企業は信用と尊敬のレベルをけっして下げず、むしろ高めてくれる。

わけですが、とても解決できそうにない問題という認識があるから雲隠れということになるのでしょう。

しかし、すでに「問題点がどこにあるか」はわかっていて、「課題を解決する」取るべき行動ももはや明らかな状況ですから、さっさと「進捗情報をぜひ提供して欲しい」。

間違ったことをしてはならないと上から言いたいわけではありません。

間違ったことをした後にどうするかっていう問題ですから。

著者のディアマイアー氏は続けて書いています。

本当の課題は、間違いを犯すことではない。

人は間違いを犯すものである。

しかし、訓練を積み、すぐに間違いを認め、解決するという対応をすることが大切なのである。

最も重要な目標は、間違いの主体であるステークホルダーがその会社をプラスの印象に変えることである。

ステークホルダーが会社についてプラスの印象に持っていないと、10人くらいの関係のない人まで問題が詳細に知れわたり、その結果、悪い印象が蔓延する。

うまく管理できないという問題は、傲慢か無知によって起こる。

「小さな問題などはたいしたことではないし、顧客がなんでわれわれを訴えることができるというのか」という傲慢や潜在的リスクヘの無知は効果を台無しにする。

われわれはみな間違いを犯すように、だれも完全な人はいません。

「われわれはすべての人を喜ばせることはできないのですが、そのことを数日で忘れてしまいます」

顧客から潜在顧客へと貴社のパフォーマンスの悪さが繰り返し伝えられ、さらに訴えられることは、確かに管理ミスとして警鐘が鳴らされなければならない。

悪いパフォーマンスが及ぼすレピュテーションへの累積的な影響を無視すると、ほとんど確実に、将来の財務業績が伸びなくなってしまう。

「みんなの党」の「レピュテーションへの累積的な影響」はすでにかなり大きなものになっており、「将来の財務業績」どころか、渡辺代表の明日の地位も危うくなっています。

もう1つの話題のSTAP細胞問題では、大変な問題であるわけですが、理化学研究所の中間報告会見を経ての最終調査報告書まとめ、野依良治理事長が出席しての記者会見などを見ると、

まず問題点がどこにあるかを認識し、次に課題を解決する行動を取る。とりわけ進捗情報をぜひ提供して欲しい。

はクリアしているのではないでしょうか。

STAP細胞論文問題の主な経緯
www.asahi.com/articles/ASG307S74G30ULBJ02M.html?ref=reca

そうはいっても「日本の科学研究に大きなダメージを与えた」とか「あってはならないことだ」という批判はあることは承知していますが、それでもあえて

本当の課題は、間違いを犯すことではない。

人は間違いを犯すものである。

しかし、訓練を積み、すぐに間違いを認め、解決するという対応をすることが大切なのである。

最も重要な目標は、間違いの主体であるステークホルダーがその会社をプラスの印象に変えることである。

理化学研究所と日本の科学界にとって、今回の不祥事を純粋にプラスに変えていきたいという姿勢は感じました。

他の政治家へのお金について舌鋒鋭かった「みんなの党」の渡辺代表にその認識はないように思えます。

この差は数年、10年したらものすごい差になっているはずです。

あなたはどう判断されますか?

★ 今週のテーマ 「人は間違いを犯すものである」

今週はディアマイアー著『コーポレート・レピュテーション』の第3章

本当の課題は、間違いを犯すことではない。

人は間違いを犯すものである。

しかし、訓練を積み、すぐに間違いを認め、解決するという対応をすることが大切なのである。

最も重要な目標は、間違いの主体であるステークホルダーがその会社をプラスの印象に変えることである。


まず問題点がどこにあるかを認識し、次に課題を解決する行動を取る。とりわけ進捗情報をぜひ提供して欲しい。

の記述をテーマにお届けしています。

昨年の10月、朝日新聞はヤマト運輸の東京都内にある複数の営業所が、「クール宅急便」で預かった荷物を外気と同じ環境で仕分けていたことが入手した動画などからわかったと報じました。

クール宅急便、常温で仕分け ヤマト運輸、荷物27度に
www.asahi.com/articles/TKY201310240371.html

ヤマトの複数の営業所内で撮られた動画には、保冷用コンテナが開けっ放しになったまま、作業員が仕分けをする様子が収められている。

「冷蔵」と書かれたシールが貼られた荷物がコンテナ外に置かれたままになっている場面もある。

現場をよく知る同社関係者が今秋に撮影したこの動画を、朝日新聞に提供した。

この関係者は8月に、温度の変化を測定・記録できる機器をクールの荷物の箱に入れ、自ら発送。その記録によると、午前6時台までは11度台だったが、7時40分前後から上昇し、50分ごろには20度を突破。8時10分前後に27度を記録した後に徐々に下がり、8時50分前後には再び11度台に戻った。

東洋経済などもこれに追随して報じました。

クール宅急便の不祥事生んだ現場との温度差
toyokeizai.net/articles/-/25176

ヒアリングでの社内調査によると、常温仕分けなどが常態化していた営業拠点は253カ所(全拠点の6.4%)、7月の繁忙期に社内の仕分けルール違反が一度でもあった営業拠点は1522カ所(同38.7%、前述の253カ所含む)と、4割弱に達していたことが判明した。

また、クール宅急便の配達ルールの違反(コールドバックの未使用、車載保冷スペース外で配達など)は、1日平均の集配コースのうち13.0%の5100コース、7月の繁忙期では35.4%の1万5800コースに達したという

マスコミは旬の話題を派手な見出しでそのときその時で報じるだけです。

もちろん、クール宅急便で「常温仕分けなどが常態化」していたのは問題です。動画を見たヤマト運輸広報課も「明らかにマニュアルで定めた運用を逸脱している。直ちに改善する」と話しているくらいですから。

これに対するヤマト運輸の対応は、朝日新聞の報道から約1ヶ月後に

「クール宅急便」の温度管理に関する調査結果、および今後の再発防止策について
www.yamato-hd.co.jp/news/h25/h25_59_01news.html

を公開しています。

原因と今後の再発防止策について(1) 原因分析について弊社では、今般の原因を大きく以下の4点と考えています。

●各拠点にルールを周知・徹底し、正しい運用を促すための指導者が不在で、ルールの運用が拠点任せになっていた

●業務量が増加する中、ルールの徹底と拠点の負荷の軽減を両立するための日常の点検、システムの導入、およびモニタリングなど、サービス品質を持続的に維持するための仕組みが不十分だった

●特に繁忙期における抜本的な対策の検討が不十分だった

●お客さまの視点に立ち、拠点の声に耳を傾け、常に改善に取り組む姿勢が不十分だった

再発防止策について今後は、上記の原因分析を踏まえ、

●拠点の声に耳を傾け、経営が一体となってルールを守り、品質を持続的に維持、向上していくための人材の配置と体制づくり

●「クール宅急便」の取扱量の増加に対応するための体制強化

●品質を維持するための定期的なモニタリングと、ルールの見直し

●「クール宅急便」の総量管理制度の導入

の4点を中心とした再発防止策に取り組む所存です。

また、外気温による品温への影響については、東京家政大学の藤井建夫教授に外気温による品温への影響について検証を依頼。

その依頼、検証した結果はこちら
www.yamato-hd.co.jp/news/h25/pdf/h25_59_02news.pdf

実にスピーディーに対応していると思います。

詳細についてはこちらをご覧いただくとして

「クール宅急便」の温度管理に関する調査結果、および今後の再発防止策について
www.yamato-hd.co.jp/news/h25/h25_59_01news.html

「訓練を積み、すぐに間違いを認め、解決するという対応をすることが大切」なことを実践していると思えますが、皆さんはいかがお思いになられますか?

こうした取り組みが今後十分に行われるかどうかはこれからですが私には「問題点がどこにあるかを認識し、次に課題を解決する行動」を取り「会社をプラスの印象に変える」流れがあると見ます。

こうした対応を見た中で、今年の1月にヤマト運輸は3大都市圏間で料金水準変えず当日配送へという新サービスを発表しました。

2014年1月22日 朝日新聞
www.asahi.com/articles/ASG1Q5HHPG1QULFA01L.html

ヤマトホールディングスは22日、関東、中部、関西の3大都市圏をまたぐ荷物の当日配達を2016年から実現させると発表した。

大手では初めてになるという。主力サービスの「宅急便」などが対象だ。

いまは日中に各地域内で荷物を集め、遠距離は夜間に一括して運んでいるため配送は翌日以降になる。これを24時間体制で遠距離輸送できるように変えて、当日配達を実現する。

一部の企業向けには15年度から試験的に当日配達を始める。

ヤマトは東京・羽田と神奈川県厚木市に最新鋭の大型物流施設を完成させている。さらに16年までに1200億円を投じて中部と関西にも同様の大型施設をつくり、体制を整える。

一部の業者が新幹線や航空機を使った当日中の配達をしているが、料金は1万円超が主流だ。ヤマトは通常の荷物と変わらない料金水準で当日中に配達できるようにするという。(上栗崇)

もともとこうしたサービスを考えていて満を持して発表したのでしょうが、こうした当日配送は今般問題になったクール宅急便の常温で仕分けの問題などの解決策の一助になると考えるのはヤマト運輸に肩入れした見方でしょうか?

そこは皆さんご自身でご判断いただいたいのですが、ヤマト運輸の事例はコーポレート・レピュテーションを考える上で良い事例として数えていいのではないかと思います。

皆さんからの率直なご意見をお待ちしております。

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