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お知らせ

それは果たして実現可能なのかどうかを検討する/時事ネタ探究 その1

先日、JR東海のリニア中央新幹線の山梨リニア実験線(山梨県上野原市-笛吹市・42.8キロ)が報道公開され、その様子がニュースになっていました。

毎日新聞の記事を紹介しましょう。

<リニア>あっさり「500キロ」突破
毎日新聞 9月22日
mainichi.jp/feature/news/20140922mog00m040005000c.html

この日の走行では、時速約160キロでタイヤによる地上走行から浮上走行に移行した。

耳を澄ましていると、地上との摩擦で発していた雑音がかすかに弱まったのを感じる。

時速270キロ(東海道)、300キロ(山陽)、320キロ(東北)。従来の各新幹線の最高速度をやすやすと突破し、2分半ほどで500キロへと達した。

ただし、「地上最高速」を実感できるのはほとんどモニターの数字でのみ。営業区間と同じく、実験線の8割以上がトンネル区間とあって、車窓からの眺めは闇ばかりだ。少なくともこの実験線で、流れる景色を楽しむことは難しい。

乗車後のインタビューで、JR東海の遠藤泰和・山梨実験センター所長はきっぱり答えた。

「(リニアの目的は)旅行時間を短くすることですから」

やや気になった揺れは減速時に一層、感じることになった。

地上走行に移行する際、着陸時の航空機のような接地によるショックもある。別の記者はツンとくる耳への空気圧を感じたそうだ。

JR東海によると、約400メートルの高低差がある実験線を高速で駆け抜けたことが原因という。

もっとも「乗り心地は新幹線の最新型N700シリーズに劣るかもしれないが、(東海道新幹線の初代車両である)0系はもちろん、その後の100、300系などよりははるかに優れる」と遠藤所長は自信をみせた。

今回の試乗は「地上最高速」を実感しやすくするため、加速・減速を強めにしている。そのことも車体の揺れを大きくするのに影響しているそうだ。

JR東海は今後、さらなる乗り心地の向上を目指し、研究に取り組んでいくという。

夢の超伝導技術と言われて世の中に知られるようになったのは今から20数年前でしょうか。

その夢の技術が今実現に向かい、実際の利便性に役立てられる実用的な技術としてようやく出てきたということでしょうか。

超電導リニア体験乗車実施に関するご案内(主催:JR東海)
linear.jr-central.co.jp/experience/

★ 時事ネタ探究 その1

すでに触れたリニアについて同じ日の産経新聞はこう伝えています。

「ゴォー」と低く響く時速500キロ 金属探知機による手荷物検査は「まるで旅客機」
産経新聞 9月22日
sankei.jp.msn.com/economy/news/140922/biz14092218390014-n3.htm

山梨実験センターの遠藤所長は報道陣に「引き続き技術のブラッシュアップをしていく。東海道新幹線も(開業から)50年かけてここまで進歩してきた。技術に磨きをかけ、乗り心地を向上させ、コストを低減させていく」と強調する。

日本の未来を大きく変えるはずのリニアは、13年後の2027年に予定される開業まで試験走行を重ね、進歩を続ける。

リニア中央新幹線は、東京都から甲府市附近、赤石山脈(南アルプス)中南部、名古屋市附近、奈良市附近を経由し大阪市までの約438kmを我が国独自の技術である超電導リニアによって結ぶ新たな新幹線です。

リニア中央新幹線は、JR東海によれば13年後の2027年に「東京-名古屋間」の開業を目指して、工事実施計画を国土交通相に申請、今年10月から工事に着手、大阪までリニア新幹線がつながるのは2045年の予定です。

強力な磁力で車両が10センチも浮き上がり、時速500キロ以上の超高速で走る日本の超電導リニア技術は世界の最先端に位置し、本格的な高速鉄道への導入は世界で初めて。

そうしたことから「技術立国・日本の底力」を世界に見せつける、「我が国独自」「夢の超伝導リニア」など夢がさらに広がる言葉でマスコミは今回の報道公開を伝えています。

ただし、JR東海がすべて負担する建設費用は9兆円になる見込みで、企業の売上高にあたるJR東海の「営業収益」は2011年度3月期は1兆5030億円、「営業利益」3,493億円、「経常利益」2285億円。

JR東海 収益および利益の推移(連結・単体)
company.jr-central.co.jp/company/achievement/finance/results.html

果たしてこの売上高の6倍にあたるリニア新幹線の建設費用がさらなる利益をもたらす収益源になりうるのか。そのことにはあまりマスコミは焦点をあわせていないようです。

そこに光を当てた主張をしている高校生もいるようです。

高校生リニア是非 議論を展開
2014年9月18日 朝日新聞
www.asahi.com/articles/CMTW1409182000002.html

賛成派の主張は「経済効果がある」というもの。「ヒト、モノ、カネの距離が縮まり、毎年1兆5800億円の経済効果が生み出される」と、都市政策の専門家の著作の引用を交えて訴えた。

反対派も経済的な観点で主張を展開。「JR東海は巨額な借金を抱えているうえ、総工費は約9兆円にも上る。試算ほどの乗客も見込めず、建設すればJR東海が破綻する」と、新聞の世論調査などを論拠に主張した。

政治家や自治体などはリニア中央新幹線は新しい時代を開くとして早期実現を目指して東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、奈良県及び大阪府の沿線9都府県で「リニア中央新幹線建設促進期成同盟会」結成、広報啓発、調査、要望活動などに積極的に取り組んでいます。

リニア中央新幹線 ~リニア中央新幹線建設促進期成同盟会
www.linear-chuo-shinkansen-cpf.gr.jp/

「日本のセールスマン」としてすでに世界45か国を訪問した安倍晋三首相も2014年4月に山梨県都留市のJR東海山梨リニア実験センターでリニア新幹線の導入構想を進める米国のケネディ駐日大使を招待し、新型車両に共に試乗しました。

安倍首相「乗り心地をホワイトハウスに伝えて」とアピール、ケネディ大使は「すばらしい乗り心地だった」と述べ、オバマ大統領に伝えることを応諾したとか。

このように官民一体となって期待が高まるリニア新幹線。その実現の見込みは本当にあるのか。

★ 今週のテーマ 「それは果たして実現可能なのかどうかを検討する」

リニア新幹線について日本経済新聞はQ&A方式で読者に記事を提供しています。

リニア新幹線、開業すると何が変わる?
日本経済新聞2013/9/28
www.nikkei.com/article/DGXDZO60280160X20C13A9TY1P01/

イチ子 実は、リニア新幹線の品川―名古屋間のうち、86%の区間は地下やトンネルの中。ほんのわずかな地上を走る部分でも、走っている音が住宅地に聞こえないようにするため、線路の周りをコンクリートで覆うそうよ。

からすけ でも、名古屋や大阪までは今の東海道新幹線でも行けるんだから、そこまで苦労してつくる必要はあるのかなあ?

イチ子 災害への備えがいちばん大きな目的といわれているの。地震などで東海道新幹線が使えなくなったときでも、リニア新幹線があれば行き来ができるでしょ。それに、東海道新幹線は1964年の東京オリンピックに合わせて開業したから今年で49歳。将来、古くなったトンネルなどを徹底的にチェックする時に、一部の区間をストップできるしね。

からすけ 名古屋から東京に通勤や通学する人もいるかなあ。

イチ子 いると思うわ。品川駅から名古屋駅までの乗車時間は最速で40分。埼玉や千葉から普通の電車に乗って東京へ行くのとあまりかわらないわ。大阪にリニア新幹線が通れば東京から約70分で着けるから、日帰りで遊びに行くことも簡単よね。

子供向け?の記事だからかわかりやすく、しかし「リニア中央新幹線建設促進期成同盟会」が主張するリニア新幹線のメリットとあまり変わらない従来の主張です。

いや、いろいろな実現の困難さや多額の建設費用などのデメリットが言われるが、当時の新幹線の導入時だって「世界四バカ」の1つとか言われていたんぜという主張もあります。

新幹線は「世界四バカ」 根強かった不要論
乗りものニュース 9月24日(水)
headlines.yahoo.co.jp/list/?m=norimono

2014年10月1日、あと1週間で新幹線が50周年を迎えます。

新幹線は世界で初めて200km/h以上で営業運転を行う「夢の超特急」として大きな注目を集め、東京オリンピックに合わせ1964(昭和39年)10月1日に開業。東京~新大阪間515.4kmから始まったその路線は全国各地へ広がり、6路線2387.7kmに発展しました(キロ数は実キロ)。

乗客も大変多く、国土交通省のデータによると、新幹線の2010年度における1日平均輸送人員は88万8882人。

またJR東海のデータによると、東京~大阪間において新幹線は1日約32万人を運ぶことができますが、航空機は約3万人です(2011年度)。日本の経済・社会において、新幹線は必要不可欠な存在になったとしても過言ではないでしょう。

また「新幹線」は日本の高い技術力を象徴する存在として世界から認知され、2007年にはその技術を使った高速鉄道が台湾に登場。アメリカやインドなど、海外へのさらなる展開が考えられています。

しかしその建設が決定した昭和30年代当時、新幹線は「世界四バカ」になるのではないか、という意見が一定の支持を得ていました。

太平洋戦争末期、帝国海軍士官のあいだで「世界の三バカ」という言葉が流行しました。

「三バカ」とはエジプトのピラミッド、中国の万里の長城、日本の戦艦「大和」のこと。それらが金と労力ばかり必要で、大きな図体をしながら役に立たないことを揶揄する言葉です。

これになぞらえ元帝国海軍士官で、鉄道ファンとして知られる作家の阿川弘之が、新幹線も同様で建設資金の回収に苦しむだけで、「世界四バカ」になるのではないかと新聞紙面で発言。これに同調する動きが生まれたのです。

JR東海は「金と労力ばかり必要で、大きな図体をしながら役に立たない」ものを開業しようとしているのか、はたまた夢の技術、世界最先端の日本の超電導リニア技術がこれにより新しい展開を見せるのか。

リニア新幹線については経済効果や災害時のメリットなどメリットが強調されることが多いので、このメルマガではあえて冷や水を浴びせて皆さんがもう一度考えるヒントになればと思います。

冷や水を浴びせるその1は大前研一氏。

リニア中央新幹線「9兆円プロジェクト」の採算
大前研一の日本のカラクリ PRESIDENT 2014年8月4日号
president.jp/articles/-/13044

国内のリニア建設に関しては、JR東海が土地を取得する際の税金(不動産取得税と登録免許税)をゼロにするなど、政府は税制面での優遇支援をすでに決めている。自前のプロジェクトと言いながら、政府・与党のヒモがガッチリ付いているのだ。

そうした状況を見ている限り、JR東海による民間プロジェクトであるはずのリニア中央新幹線に、先々、税金が投入される可能性は否定できない。南アルプスの山岳地帯を貫くトンネル工事はかつてない難工事が予想されるし、長いトンネル内で地震や事故が起きた場合の安全対策など未解決の問題、環境問題などへの影響で建設コストがどこまで高騰するか見当がつかない。

長期金利の上昇リスクも常に付いて回る。借入金が膨らんでJR東海が資金負担に耐えられなくなれば、政府が肩代わりするしかない。また大阪までの延伸を急がせることを政治的に迫れば国策プロジェクトになり変わって、血税が注ぎ込まれるわけだ。

従ってリニア中央新幹線のプロジェクトが国民の不利益にならないようにしっかり検証されるべきだが、JR東海が発表した概要を聞いていると、首を傾げたくなることが多い。


そもそも時速500キロメートルのリニアは名古屋のような300キロメートル圏の運行ではそれほど優位性は出てこない。

本来、東海道新幹線は時速320キロメートルまで出るように設計されている。カーブの多さや騒音問題があるからそこまでのスピードは出していないが、線路などを少し手直しするだけで320キロメートルが出せるのだ。

実際に、東北新幹線は320キロメートルで走っている。ということは、今の新幹線でもノンストップなら名古屋まで1時間で行けるのだ。これが東京から1000キロメートル以上の北海道や九州なら移動手段は飛行機が選ばれる。

結局、リニアと在来新幹線と飛行機のスピードを比較すると、リニアが有利なのは700キロメートル程度の目的距離だ。日本で言えば東京-岡山くらいだが、大阪をすっ飛ばして東京と岡山を直結させても経済的な意味はない。


リニアの料金は在来の新幹線並み(「のぞみ」の指定席料金+700円)に抑えるという。つまりは総工費5兆円の回収の目途は立っていないわけで、結局は政治力を使って資金を補てんしてもらったり、税金を優遇してもらうしかないのだろう。


こうして一つ一つ考えていくと、リニア中央新幹線は本当に必要なのかという根本的な問題にゆきつく。一も二もなくリニアが必要と言っているのは葛西名誉会長だけだが、JR東海の社員は怖くて誰も異論を唱えられない。安倍首相以下、政治家や役人も以下同文だ。


リニアの技術そのものは世界的に見ても素晴らしい。

しかし採算の見通しが立たず、利用者のニーズが見えないまま、JR東海の東の玄関口である品川から本社がある地元名古屋までリニア新幹線を通すというのは、あまりに我田引水すぎるのではないか。

血税を入れないで自前でやるとしても、それだけの余裕があるなら、東海道新幹線の料金を引き下げるべきだ。

誰もそんなに急いでトンネルの中を疾走して名古屋に行きたいと思っているわけではないだろう。そうした利用者視点に立ち返って議論し直すべきだと私は考える。

JR東海がやるべきことはほかにある。まずは東海道新幹線に磨きをかけることだ。

大前氏、相変わらずの論理明晰で「費用の問題・税金の投入になるのではないか」「リニアの日本での優位性の問題」「採算の問題」等々、実際は大前氏の指摘する事項にJR東海はほとんど反論できないのではないでしょうか。

そういう意味では世界の最先端に位置する日本の超電導リニア技術の高速鉄道への導入は大前氏の指摘する日本以外の国土の広い国でこそメリットが出るのではないかと思えます。

そもそも国土の70%が山岳地帯の日本にリニアは向かない。世界を見渡せば、大きく迂回せずとも、トンネルなど掘らずとも500万人規模の都市と都市を直線的に結べる平らな場所はある。ボストン-ニューヨーク-ワシントン、ロサンゼルス-サンフランシスコ、モスクワ-サンクトペテルブルク、リオデジャネイロ-サンパウロ、クアラルンプール-シンガポール、ムンバイ-ニューデリーなど、リニアの売り込み先はいくらでも考えられる。

わざわざ狭い日本の日本アルプスにトンネルを掘ってまでやらなくてもいいじゃないだろうか・・・とも。

皆さんはいかがお考えですか?

もう1つリニア新幹線に冷や水を浴びせる言説を紹介します。

日本はこう激変する 2014‐15 長谷川慶太郎の大局を読む
tinyurl.com/mzlktyb

実験線を視察して解った「リニアは失敗する」

オリンピツク開催地決定から10日後の9月18日、JR東海が品川(東京)~名古屋間の詳細なルートを含むリニアモーターカー(リニア中央新幹繰)の具体的な建設計画を公表した。

総工費9兆円。政界などからは2020年東京オリンピツクに合わせて開業してほしいという声が出てきているものの、JR東海は開業時期を当初の2027年より前倒しすることは無理だとの立場は変えていない。

品川~名古屋間の料金はリニアでは東海道新幹線「のぞみ」指定席料金の1万580円よりも700円だけ高く設定されることになっている。

新幹線と競合して乗客を取り合うにもかかわらずJR東海がリニアを建設するのは南海トラフによる大地震に対応できるメリットがあることだ。すなわち、リニアと新幹線のどちらか一方が地震で被災しても他方が使える。

ただしリニアの路線は86%がトンネルだ。地震に対してはトンネルのほうが強いため、両方が被災してもリニアのほうが早く復旧するに違いない。もう一つのメリットには都市部でのリニア路線は前述の大深度地下を通るので土地買収費用がかからないことがある。

私は実際にリニアの実験線を視察に行ったことがある。そのうえでリニアはとても実用化できないと断言できる。リニアの計画が現実味を帯びてきてJR東海の株が上がり始めたとき、世の中にはおめでたい人が多いと思ったくらいだ。

リニアが実用化できない理由は何よリコストが合わないからである。そもそも9兆円もの巨額の資金をいつ起こるかわからない大地震のために使うことには経済的合理性がまったくない。

トンネルを掘った大量の残土をどこに捨てれば良いかもまだ決まっていないし、その残土を捨てるにも大きな費用がかかる。

リニアはコスト面でさらに深刻な問題を抱えている。近い将来、日本に本格的なLCC(格安航空会社)時代が訪れて、新幹線でさえ営業が苦しくなるということが予想できるからだ。

たとえば羽田空港に第五滑走路が建設される予定だが、そこがLCCに使われるようになると日本の交通事情も一変する。

羽田と中部国際空港(名古屋)間の航空運賃はLCCなら3000円以下になるから、1万円以上の料金を払って東京・名古屋間の新幹線に乗る人がどれだけいるだろうか。LCCに押されてJR東海が左前になるのは明らかだ。

在日米軍が今使っている東京・多摩地域の横田基地を民間にも使わせるという案も有力だから、それが実現すればLCC網は一段と大きく広がっていく。新幹線でさえ将来的にはLCCによつて厳しい経済環境に陥るのだから、ましてやリニアなど採算が取れるはずがない。

リニアには技術的な面でも問題がある。磁気の力で走行するリニアの車内の空間も強い磁場が生じるので、発車前に乗客は磁気を遮断する鉛の箱に自分のキャッシュカードやクレジツトカードなどのカード類を入れなければならない。

そうしないとリニアが動き出したとたんにカードの磁気情報がすべて消失してしまう。

このことについてリニア関係者は言葉を濁しているが、実際にリニアに乗ってみれば誰でもびっくりするだろう。リニアに乗って、うっかりカード類を鉛の箱に入れ忘れると、下りた後にATMで預金を下ろそうとしたり、食事をしてクレジットカードで決済しようとしてもできなくなる。それに懲りた人がまたリニアに乗るはずがない。

今はまだリニアブームが続いているが、以上のことを冷静に考えればリニアの実用化は無理なのだ。

それでもリニアの路線工事は始まるかもしれない。しかし工事に着手したとたん、いかに工事が難しいかということを思い知らされるだろう。

リニアは品川駅から次の神奈川県駅までの約40キロは多摩川の下などを通るトンネルである。青函トンネルは長さ53.85キロ(海底部23.3キロ)だが、そんな青函トンネルに匹敵するような長いトンネルを掘れるのか。

非常に難しい工事になる。ということは、いくら工事費がかかるかわからないし、その結果、工期がいつ終わるかも判然としない。

結局、工事の困難さを理由にリニアは中止あるいは廃止になるだろう。それにリニアは他に波及する技術ではないから他のインフラヘの転用もできないのだ。

したがって、リニアの焦点は2027年に開業できるかどうかではなく、計画をいつ打ち切るかということなのである。

言ってますよねえ、夢を抱く国民にみもふたもないことを・・・

しかし、長谷川氏が指摘する「経済的合理性」は何かを実現するときに一番重要な点です。この「経済合理性」を無視して実現だけに走れば、大前氏がいう「血税の投入」は免れないでしょうし、そのツケはリニア新幹線をほとんど利用しない国民が支払うことになります。

もし税金の投入が前提でないならいいのですが、たいていの場合政治では「税金は投入しない」としながら「致し方なく投入する」形になるだけに国民も注意が必要でしょう。

また「経済合理性」に関して言えば、LCC、いわゆる格安航空時代の到来もJRは大いに考慮しなくてはならないでしょう。実際、飛行機に対する対抗策をいろいろと試みていますが、規制緩和によって格安航空が当たり前になっていくと、JRのライバルはかなりの強敵になると予想されます。

格安航空については、現在のフランスでのストライキによる問題と合わせて、改めてここで「時事ネタ探究その2」として書きたいと思います。

リニアの報道によって夢が広がる昨今ですが、遠大でかなり長い将来の計画は激変する昨今の経済環境ではかなり確度が低いものにならざるを得ません。

いつのまにか弾けたバブル経済によって企業はもとより地方自治体が造成に邁進していた各地域の埋め立て地や切り開いた大地が現在でもまだ野ざらしの状態にされていることを見てもそれは明らかでしょう。

その判断の誤りによる金利や負担はいずれも国民の税金が垂れ流し状態でつぎ込まれています。そして、その判断を誤った責任者がいまだかつて処罰されたり、責任を取ったためしはありません。

そういう意味で今回から時々お届けする「時事ネタ探究」は皆さんの日常での考え方のヒントになれば幸いです。

皆さんからの率直なご意見をお待ちしております。

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