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お知らせ

コーポレート・レピュテーション その60

台風6号が去ったら、もう台風7号が接近中です。

うまい具合にそれてくれたらいいですけどねえ。

さて、劇作家の小池一夫さんがツイッターでとても興味深いことを呟いていらっしゃいました。

小池一夫 @koikekazuo

スタバにて、高校生カップルの会話。

「ねぇ、その写真ツイッターにアップするのヤバくない?」
「全然大丈夫、俺のフォロワーみンな友達だし。」

なるほど、こうやって炎上するのか…。

本当にこうやって拡散・炎上する素地が普段から出来上がっているんですよね。

高校生なら「かわいいなあ」と言っていてもいいけれど、あなたの組織に所属する社員がもしこんな認識であれば・・・

コワイですよね。

是非お気をつけください!

コーポレート・レピュテーション その60

厚生労働省が5月15日、労働環境が劣悪な「ブラック企業」のうち、違法残業が複数の事業所で行われている大企業について、書類送検される前でも企業名を公表すると発表しました。

すでに皆さんもニュースなどで目にされたかと思います。

労働環境が劣悪な「ブラック企業」の公表は、早期の是正を促すのが目的で、

NHK 5月15日
www3.nhk.or.jp/news/html/20150515/k10010080111000.html

厚生労働省は、違法に月100時間を超える残業が行われるなどして複数の支店や営業所が是正勧告を受け、その回数が一定以上に達した大企業について企業名を公表する方針

公表の対象となるのは、資本金や従業員の数が一定以上の大企業で、厚生労働省は近く、全国の労働局に通達を出して運用を始めることにしているとのこと。

まずは大企業からということなのでしょう。

でも、ブラック企業といわれるのはいわゆる中小企業に多いと思われるので、このブラック企業名の公表するという方針は国民に広くこの問題を告知する意味のほうが大きいと思われます。

そもそも「ブラック企業」というのはまだ定義が明確でなく、それぞれが思い思いの感覚で使っているのが現状です。

「ブラック企業大賞」なるものを主宰し毎年発表しているサイトでは、
blackcorpaward.blogspot.jp/p/blog-page.html

ブラック企業には幅広い定義と解釈がありますが、「ブラック企業大賞」では次のようにブラック企業を定義し、その上でいくつかの観点から具体的な企業をノミネートしていきます。

ブラック企業とは・・・・

1、労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業

2、パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)。

として、【ブラック企業を見極める指標】として以下のものを挙げています。

●長時間労働
●セクハラ・パワハラ
●いじめ
●長時間過密労働
●低賃金
●コンプライアンス違反
●育休・産休などの制度の不備
●労組への敵対度
●派遣差別
●派遣依存度
●残業代未払い(求人票でウソ)

※ただし多くのブラック企業が上記の問題を複合的に持っているので、判断する際も総合的に判断する。

最後の但し書き「問題を複合的に持っているので、判断する際も総合的に判断する」にあるように最後の判断は総合的に判断ということになります。

Wikipediaによる「ブラック企業」では、
tinyurl.com/6ldmyj

ブラック企業またはブラック会社とは、広義としては暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指し、狭義には新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使いつぶし、次々と離職に追い込

む成長大企業を指す。

とあります。

このように抗議の意味や狭義の意味、個別の案件や総合的な判断など定義が定まっていないので、主観的な判断が入り込んでしまう余地があり、だからこそ組織や企業は「あらぬ噂」を立てられるわけにはいかないと態度を硬化させる要因にもなってい

ます。

役所や政府がある意味では主観的な判断で「ブラック企業」だと認定するわけにはいきません。

そのため、今回、厚生労働省が労働環境が劣悪な「ブラック企業」の企業名を公表する基準は、先に書いた通り

違法に月100時間を超える残業が行われるなどして複数の支店や営業所が是正勧告を受け、その回数が一定以上に達した大企業について企業名を公表する

と役所が「ブラック企業」と認定せざるを得ない定義をある程度明確にしているわけですね。

私たちが「評判を守る」というときは、こうした役所の「狭義の定義」を大きく超えて「広義の意味」での評判をテーマにしています。

ただ広義の意味での評判になると、途端に組織の人はピンと来なくなるようなので、厚生労働省が決定した狭義の意味でのブラック企業について、もう少し詳しく見ていきましょう。

厚生労働省が2013年12月にプレスリリースした「若者の「使い捨て」が疑われる企業等への重点監督の実施状況」があります。

2013年12月「若者の「使い捨て」が疑われる企業等への重点監督の実施状況」
www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000032426.pdf

これによると、

重点監督を実施した約8割の事業場に法令違反

があったと指摘しています。

重点監督の結果では、重点監督の実施事業場は5111事業場で、このうち全体の82%にあたる4189事業場で何らかの労働基準関係法令違反があったということです。

すなわち、皆さん自身の組織もこの重点監督を行えれば、何らかの労働基準関係法令違反が発見される可能性が高いということです。

では、どのような労働基準関係法令違反があったのか?

違法な時間外労働があったもの 2,241事業場(43.8%)

賃金不払残業があったもの 1,221事業場(23.9%)

過重労働による健康障害防止措置が実施されていなかったもの 71事業場(1.4%)

過重労働による健康障害防止措置が不十分なもの 1,120事業場(21.9%)

労働時間の把握方法が不適正なもの 1,208事業場(23.6%)

◆重点監督時に把握した、1か月の時間外・休日労働時間が最長の者の実績
80時間超1,230事業場(24.1%)うち 100時間超730事業場(14.3%)

いずれも数値でハッキリと把握できるものですよね。

企業の取り組みとしても一番わかりやすく取り組みやすいものですし、役所にとっては数値でハッキリしているものなら明確に指摘できる。

より具体的な違反・問題等の事例になるとさらにわかりやすくなります。

◆長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった事業場で、その後も、月80時間を超える時間外労働が認められた事例

◆社員の7割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、割増賃金を支払っていなかった事例

◆営業成績等により、基本給を減額していた事例

◆月100時間を超える時間外労働が行われていたにもかかわらず、健康確保措置が講じられていなかった事例

◆無料電話相談を契機とする監督指導時に、36協定で定めた上限時間を超え、月100時間を超える時間外労働が行われていた事例

◆労働時間が適正に把握できておらず、また、算入すべき手当を算入せずに割増賃金の単価を低く設定していた事例

◆賃金が、約1年にわたる長期間支払われていなかったことについて指導したが、是正されない事例

これらは各県の各労働局の報告をまとめたもので、個別にはたとえば、厚生労働省青森労働局の重点監督の実施においては、54事業場のうち、「15事業場で1月80時間を超えており、そのうち7事業場で1月100時間を超えていた」と報告されています。

厚生労働省・広島労働局の報告では、主な労基法違反として
hiroshima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0109/2638/20131227122135.pdf

◆始業・終業時刻を全く把握していなかった事例

◆営業職について、実態とかけはなれた事業場外のみなし労働時間数で事業場外労働に関する労使協定を締結していた事例

◆定額で時間外手当を支給している事業場について、その金額が実際の時間外労働時間数に応じた金額より低額であり、不足額を追加支給してない事例

◆1日の始業終業時刻について、PCログオフ、電子ファイルの作成・更新時刻及び警備記録と事業場が把握した時刻との間に6時間を超える相違が認められた事例

◆夜間臨検監督を実施して、タイムカード打刻後の労働を現認した事例

が挙げられています。

ご存じのように、労働基準法においては、労働時間、休日、深夜業等について、労働時間を適正に把握、労働時間を適切に管理する責務を企業は有しています。

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準
www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html

これらはある意味で実に単純な法律違反で、残念ながらこれまで恒常的にこうした事態は進行していたわけですが、世間で言われているいわゆる「ブラック企業」とはもっと広義な意味で使われています。

そういう意味でこうした労基法違反は企業の評判を守る対策としては初歩的なものと言わざるを得ません。

より顧客や従業員を含むステークホルダーが自社に対してよい感情を持ってもらえるための行動や施策を私たちは提唱していますが、せっかくの行動や施策もこうした単純な労基法違反の発覚などによってもろくも崩れ去ってしまうという事例も多々あります。

そうしたことからも今回政府が発表した労働環境が劣悪な「ブラック企業」の公表は「基本的なこと」ではあるけれど、評判の獲得に向けて頑張っている企業には追い風になると言えるのではないでしょうかね。

ただ労働環境が劣悪な「ブラック企業」の公表を政府がするということは、世間では公表されていない企業は「ブラック企業ではない」というお墨付きを与えるものになるという印象がありますが、その分ネット等での噂やその噂の拡散の影響は高まると予想されます。

政府には「ブラック企業ではない」とされているが、実は・・・・そんな風評がネットで広まったとき、どうしようもない痛手を企業はかぶることになるでしょう。

企業にとって、もはやコンプライアンスは当たり前、遵守して当たり前のことで、私たちはその上でどうする?というテーマで話し合ったり、対策を実行したりしているのですから。

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