fbpx

お知らせ

コーポレート・レピュテーション その62

日本が2連覇を目指す女子サッカーワールドカップカナダ大会の開催は6月6日から7月5日まで6都市で開催される予定です。

男子サッカーはまだ世界標準にまで達していないようですが、女子は覇者として2連覇を唯一目指す資格があるのが女子サッカー。

報道などを見ると、男子サッカーほど盛り上げっていないようですが、なでしこジャパンの活躍を心から祈っています。

その大イベントを控えての世界で最も裕福なスポーツ団体の一つとされるFIFA(国際サッカー連盟)の副会長らの幹部の逮捕・・・

この事件によって、なでしこジャパンの活躍が小さく報じられたり、別の目で見られたりすることがないように切に希望します。

コーポレート・レピュテーション その62

前回、各種ハラスメントについて取り上げました。

取り上げたのは、知名度のある「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」などでした。

それ以外にも数多くのハラスメントがあることは書いた通りですが、

全30種類の○○ハラスメント一覧
degitekunote.com/2015/01/26/harasumento/

ここにもまだ記載がない新種のハラスメントのお話を今回書いてみたいと思います。

「オワハラ」ってご存知ですか?

なんでも「○○ハラ」とつければいいってもんじゃないぞ!とは思いますが・・・。

この「オワハラ」は、「就職活動終われハラスメント」の略だとか。

「オワハラ」とは、主に企業が学生に対して、内定を出す代わりに「就活を終わらることを強要する」行為のことを指しています。

それって昔からありましたよね??そうなんです。昔からあったその行為ですが、今でも世間の話題に上り、テレビや新聞でも大きく取り上げられるようになってきたってわけです。

言います。この行為自体は珍しいことではなく毎年様々な企業で行われます。

日本経済新聞が伝えています。

「オワハラ」って何? 企業、内定引き換えに圧力

2015/5/9 日本経済新聞
www.nikkei.com/article/DGXLASDG01H4O_Y5A500C1CC1000/

来春卒業する大学生らの就職活動が学生有利の「売り手市場」で進む中、企業が内定や内々定を出した学生に、活動を終えるよう働きかけを強めている。

一部では過剰な行為が「終われハラスメント(オワハラ)」などと呼ばれて問題化するケースも。

学生の自由選択を妨げれば違法行為となるおそれもあり、文部科学省は今年度、初の実態調査に乗り出す方針だ。

「約束と違うじゃないか!!」。都内の私大に通う男子学生は4月、シンクタンクの人事担当者から電話で怒声を浴びた。

3月に「就活を終えること」を条件に内々定を得たが、就活を続けていると明かしたとたん、約2時間電話口で説教され、結局内々定を取り消されてしまった。

都内の別の私大の男子学生(21)は応募した人材派遣会社から「8月上旬は研修があるので予定を空けておくように」と繰り返し念を押され、内定の条件として誓約書へのサインを求められた。

2社の行為は学生へのハラスメント(嫌がらせ)に当たる可能性がある。

文部科学省は2月、「内々定と引き換えに就職活動をやめるよう強要する」「8月1日以降、長時間拘束する選考会や行事の実施」などの例を挙げて、就活生へのハラスメント行為を慎むよう企業に求めた。

今年度は今月から、大学の就職支援担当部署などを対象に抽出方式でハラスメント行為の実態調査も行う。

バブル経済の時には学生の確保及び内定者の辞退を出さないために研修と称して国内や海外旅行に連れ出したり、内定者に高級ブランドバックを与えたりなんて話もいっぱいありました。

現象としての「内定者を辞退させない」のは変わりませんが、今の時代は「おいしい思い」はいっさいなくて、人事担当者から強要めいた言葉を受け取るだけになったようです。

すでに前回引用しましたが、もう一度引くと、

大阪医科大学「ハラスメントの定義」
www.osaka-med.ac.jp/deps/jinji/harassment/definition.htm

ハラスメント(Harassment)とはいろいろな場面での『嫌がらせ、いじめ』を言います。

その種類は様々ですが、他者に対する発言・行動等が本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることを指します。

誰に対してであれ、「相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与える」とハラスメント。

それでいくと、当然「オワハラ(就活を終わらることを強要する)」は起こりうるというか、今までも起こっていましたし、激しく批判にさらされる企業もこれから出てくるでしょう。

そもそもこの「オワハラ」が最近とみに言われ始めたのは、ご存じのように「就職・採用活動開始時期の変更」に起因していると思われます。

首相官邸「就職・採用活動開始時期の変更について」
www.kantei.go.jp/jp/singi/ywforum/zikihenkou_info.html

今年、平成27年度の大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期は、広報活動が卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降に開始、その後の採用選考活動は、卒業・修了年度の8月1日以降に開始となりました。

ただ、この方針は経団連傘下企業への指針であって、

2015/5/9 日本経済新聞
www.nikkei.com/article/DGXLASDG01H4O_Y5A500C1CC1000/

外資系や非経団連系の企業は指針に縛られず、早い段階で選考を行える。経団連加盟企業が、インターンシップなどを通じて実質的な選考を前倒しで行うことも多いとされる。

このため「早めに採用選考をする企業ほど内定辞退を警戒し、オワハラが増えやすい状況が生まれている」(明治大キャリア支援センターの担当者)。

としています。

こうした状況を経て、内定を出す代わりに他社へ辞退の連絡を入れさせたり、誓約書を出させたり、就活を続けていると内定を取り消すと言われたり、人事担当者に電話でガンガン攻められたり、内定辞退をしたら裁判をするなんて言われたりする事例が出てきて、学生も大弱りというわけです。

マスコミで大きな話題となった話としては、最近では、女子大生が日本テレビのアナウンサーへの内定を一度取り消され、訴訟の和解成立で一転して採用となった事例がありましたね。

これは、日本テレビに内定していたが、クラブのホステスのバイト歴があることを告げたところ、「清廉性が求められるアナウンサーにふさわしくない」などとして内定を取り消され、内定を取り消された大学生が、日本テレビに就職できることの確認を求めた訴訟を起こしたことから話が大きく報じられました。

結局、裁判において、和解が成立して、女子大生は今年4月に採用されることになりました。

「ホステスのバイト歴」と「清廉性が求められるアナウンサー」について、さまざまな議論がありました。

この事例を挙げたのは、こんなふうにして、採用や就活についての企業の対応や応対、言ったことや処置してきたことは、今の時代はすべて公になっていくのだということを理解してほしかったからです。

採用担当者、人事担当者は良かれと思って学生を引き止める行為をするにしろ、

◆内定を出す代わりに他社へ辞退の連絡を入れさせたり、誓約書を出させた
◆就活を続けていると内定を取り消すと言われた
◆人事担当者に電話でガンガン攻められた
◆内定辞退をしたら裁判をすると言われた…etc

これらはこれからたいていは公になる。ネットを通して。

書込みが1件なら拡散、炎上はしないかもしれないけれど、企業の採用や人事担当者の体質として、上記のようなことが日常的に行われていれば、間違いなくネットで拡散していきます。

逆に就職する学生からすれば、そうまでされても行きたい企業なのかどうかの判断の材料になるのではないでしょうかね。

今、ブラック企業だと指弾されている企業は、ブラックと判断されかねないことがいくつも内部から出てきて、やっぱりそうかとなり、業績や人材採用に大きな困難を抱えています。

人材採用が全くできなくなって、かなりの高賃金でも社員を採用できないとか、アルバイトを雇えないという問題がある一方で、ブラック企業だと指弾されながらも、多くの学生がその企業を目指して列をなしている企業もあります。

世間やネットによるブラック指弾はある種の噂や確定しない評判です。その実態が外部の者にはわからないことも多々ある。

これから就職する学生だって、それほど就職する企業の内部的なことを知って就職する学生は少ないでしょう。

その内部の企業体質や採用の応対によって、就職する前にそのことがはっきりわかる。それが「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」でわかるというと、言いすぎでしょうか。

そういう意味で、ハラスメントもしくはハラスメントに近いことをされてでも、行きたい企業なのかどうか、学生にはその判断の余地を与えてくれるのが「オワハラ」なのではないでしょうかね。

「オワハラ」かどうかの定義や判断は微妙なところがあり境界線が曖昧ですが、学生は「オワハラ」と思うなら、その企業の内定は断ればいい。しっかりと大きな声で嫌だと言えばいい。

しかし、なかなか面と向かって言える学生は少ないのかもしれません。

となれば、就職に関する掲示板でそれらのハラスメントまがいのことは基本的に全部書かれると組織は考えておかないといけない。

採用担当者や人事担当者が良かれと思って、ある種の熱意の裏返しでハラスメントがあれば、それは企業全般の評判に影響していきます。

繰り返しますが、

ハラスメント(Harassment)とはいろいろな場面での『嫌がらせ、いじめ』を言います。

その種類は様々ですが、他者に対する発言・行動等が本人の意図には関係なく、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与えることを指します。

日本テレビの内定アナウンサーのように裁判までいかなくても、その種の話はネットで伝染します。

今年の採用枠は確保できても、来年はどうでしょうか。再来年はもっときつくなっていくでしょう。

企業の評判はすべてにおいてコストの増大に跳ね返っていきます。

アルバイトの採用が難しくなって高賃金を出さざるを得なくなるように、社員を雇うコスト、企業や商品を理解してもらうコスト、すべての業績に評判は連動していきます。

ゆえに評判をないがしろにする者はコスト意識がない者と私たちは断じるのです。

これからの時代は隠して穴に埋めておけばいいという考え方は通用しません。

採用・人事担当者の態度や応対は強力なステークホルダー、味方になってくれるはずの社員を敵にもし、味方にもする。

あなたの行為があなたの所属する企業の評判を担っています。そのことをくれぐれも胸に秘めてよい人材を確保していただきたいと思います。

関連記事

ページ上部へ戻る