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お知らせ

コーポレート・レピュテーション その66

日経ビジネスに孫正義インタビューが掲載されました。

孫正義インタビュー 大西 孝弘 2015年6月23日
business.nikkeibp.co.jp/atcl/book/15/284212/062200002/

この中で

「後継者にも100億円ぐらいやらないといかん」

と孫孫正義氏は述べた上で、

やっぱり何がしかの夢がないとさ、本当に命懸けで勝負するかよと。

インセンティブが大事なんだよね。ましてや、ちょっとしたインセンティブじゃね、これはあかんて。

と述べておられます。

インセンティブというのは、ご存じの通り「人の意欲を引き出すために、外部から与える刺激」のことで、現在ではすべての企業が考えていることと言っていいでしょう。

しかし、孫正義氏が考えるインセンティブは、皆が考えているインセンティブよりケタが2つほど違うんじゃないでしょうか。

言葉の上ではなく「死ぬ気でやります」という行動を引きだすというか、引き出さざるを得ないインセンティブですね。

「どうもウチの社員にはインセンティブが効いていないなあ」とお嘆きの経営者の方、ケタが1つ2つ間違っていたりして。

・・・というのは冗談ですが、インセンティブをどうとらえるか、見直してみるのも面白いかもしれません。

コーポレート・レピュテーション その65

先日、週刊新潮がド派手に打った話題のライザップに関連する記事をもう皆さんご覧になったことでしょう。

6月11日発売の6/18号の週刊新潮の見出しでは
twitter.com/kaoruww/status/608572483671724032/photo/1

2カ月で37万円「ライザップ」の客とスタッフが危ない!

加えて

彗星のように現れたブラック企業
結果にコミットが力石徹を大量生産
隠されていた重大事故!筋トレ中に脳卒中を起こした客
マンツーマンのお相手は時給900円のド素人だった!

と「誰かを悪く言うにはこう言え」という見本のような絶妙なキャッチをつけて広告を打っていました。

もちろん、ライザップ(RIZAP)側は、「週刊新潮」の記事について、悪意ある憶測に基づいた事実と異なる内容を掲載したとして、発行元の新潮社に記事の撤回と謝罪を求めると同時に、新潮社へ法的措置を検討していると発表しました。

【PDF】RIZAPに関する一部週刊誌の記事について
www.kenkoucorp.co.jp/wp-content/plugins/download-monitor/download.php?id=732

これに先立つ1ヶ月前には、ライザップの広告の一部が誇大だと神戸の団体がライザップに文書を送ったと報道されていました。

朝日新聞デジタル 2015年5月18日
ライザップに広告削除申し入れ NPO「一部が誇大」
www.asahi.com/articles/ASH5L6GS2H5LPIHB037.html

神戸市のNPO法人ひょうご消費者ネットは18日、フィットネスジムを全国展開するRIZAP(ライザップ、本社・東京)の広告の一部が誇大だとし、削除を求める申入書を同社に送ったと発表した。1カ月以内の回答を求めており、「削除に応じない場合は提訴を検討する」としている。

同NPOによると、RIZAPはCMやホームページ、パンフレットで「内容に納得できなければ開始から30日間全額返金を保証する」としている。

この広告について同NPOは「返金条件が会則で『会社が承認した場合』と定められており、確実な返金を意味する『返金保証』と矛盾する」と指摘。誇大広告を禁じた特定商取引法などに触れると主張している。

同NPOは国が認定した適格消費者団体で、不当な契約条項の削除などを企業に求めることができる。RIZAP広報担当は「申し入れは法的根拠を著しく欠くものと認識している」としています。

これに対して、ライザップ側は、「30日間全額返金保証制度」について、

30日以内であれば、いかなる理由でもコース料金全額を返金する内容に全面リニューアルいたします

と消費者ネット団体の回答期限であった6月18日にプレスリリースを行いました。

【PDF】RIZAPによるコース料金「30日間全額返金保証制度」リニューアルのお知らせ
www.kenkoucorp.co.jp/wp-content/plugins/download-monitor/download.php?id=733

ライザップの親会社は健康コーポレーション株式会社で、会社沿革によると、2003年4月に設立、大ヒット商品となった「豆乳クッキーダイエット」「どろ豆乳石鹸どろあわわ」などを抱え、2006年5月、設立から3年で札幌証券取引所アンビシャスに上場した急成長企業です。

健康コーポレーション株式会社
www.kenkoucorp.co.jp/ir/

2015年5月25日発表の決算説明会資料では、創業以来、美容・健康、食品から始まり、アパレル、住関連ライフスタイル、エンタテイメント分野にM&Aをしながら進出。

2015年5月25日 健康コーポレーション株式会社 アナリスト向け決算説明会資料
www.kenkoucorp.co.jp/wp-content/plugins/download-monitor/download.php?id=722

売上高前年比163.5%
2014年3月期23,910百万円 → 2015年3月期39,101百万円

経常利益前年比149.3%
2014年3月1,303百万円 → 2015年3月期1,946百万円

となっており、この拡大を支えるライザップ(RIZAP)の新規獲得会員数は29,000人を突破、事業開始から3年足らずの短期間で売上100億円を達成したということです。

また、ライザップ(RIZAP)の入会待ち(最大時560名→440名)解消のため、全国主要都市へ展開(全46店舗・2015/5/25現在)している店舗に加えて、新規出店を前倒しするとして、直近の出店状況として

3/25 博多店
4/24 八王子店
5/13 高崎店(サテライト)
5/15 本厚木店
5/15 松山店(サテライト)
5/15 所沢店(サテライト)
5/15 那覇店(サテライト)

を挙げ、さらに成長を加速させる考えを示しています。

勢いのある企業というのは、誰もがどこかで名前を口にしたり、CMを覚えていたり、マスコミで話題になるものです。

それは企業にとっては追い風でもありますが、評判や噂の類でいえば、いよいよ真価が問われる時期を迎えるということを意味します。

ここまでざっくりと見ていただいたように、今回急成長を遂げた健康コーポレーション株式会社、その子会社ライザップが、発行部数が最も多い週刊誌『週刊新潮』の的にされたということは、全国区になった証でもあり、社会的責任も大きくなった証であるともいえるでしょう。

すでに健康コーポレーション株式会社の代表取締役社長である瀬戸健氏は寵児としてマスコミで扱われ、あちこちに顔を出していますが、急成長企業はいつかこうしてマスコミのターゲットに必ずなる。社長の露出が増えればなおさらでしょう。

それに対して1つ1つ対処していくことは、急に大きくなった組織の弱点を無くしてゆくことにもつながります。

先の消費者ネットがライザップに出した「30日間全額返金保証制度」に関する勧告をライザップ側がリニューアルして見直したのは、その1つと言えるかもしれません。

重箱の隅をつつかれながらでも、誤解を解き、対処していくことで成長がさらに加速したり、成熟していくことになるのではないでしょうか。

また、先の週刊新潮の記事であった

RIZAP(ライザップ)のトレーナーの8~9割がパートタイマーであり、スタッフが17時間休まず働かされ

といった内容についても、「17時間休まず働かされた」の真偽は分かりませんが、少なくとも、RIZAP(ライザップ)のトレーナーの8~9割がパートタイマーについては、ライザップ側はそれを秘密にしていたわけではなく、既に公表されている事実のようで、隠されていたということはありません。

こちらの「社長CEO情報」には社長自らが登場し、「一人あたり研修費は一部上場企業の10倍以上」として以下のように述べています。
ceo-vnetj.com/vol.08-60.html

・・・新事業プライベートジム「ライザップ」がそれだ。

この事業、冒頭に紹介したように単価が高いにもかかわらず、目覚ましい実績と高い評価を得ている。しかもこの事業、驚くべきことに店長も含め大半が非正規社員で運営されているのである。

普通なら、事業自体がうまくいかないと思われがちだが、そうでないことはこの実績を見てもよくわかる。

これを実現させているのが、毎月1回全店舗を休業し、全国からスタッフを集めて行なう研修である。この研修の目的はひとえにスタッフの質の向上。生理学、栄養学などからコミュニケーション力まで徹底的に教える。いや、鍛える。

ただし、それだけではない。仕事に対しての誇りややりがいをしっかりと持ってもらうために、常にスタッフの一人ひとりに焦点を当てクローズアップするのだ。

たとえば一人のトレーナーの一日を映像で追う。朝起きて身支度するところから始まり、自分がライザップにどういう思いで働いているかなどを映像にまとめたもので、さながらテレビのドキュメンタリーである。

スタッフは、その人の一生懸命努力している姿や思いを通して、自分がどう向き合うべきかを見つける。ここで生まれた誇りは仕事をプロフェッショナルなものへと高めていく。

こうした結果が非正規社員中心の運営であっても、顧客からの高い評価につながっているのだ。

以上のように、一方では『強み』とされている点が、今回の記事は「トレーナーの8~9割がパートタイマー」と括られ、いかにも「いい加減なトレーナーである」という印象を与えかねない論調で語られているわけです。

さらに、いまネット等で出ているライザップの記事なども週刊新潮の後追い報道ばかりです。

Business Journal 2015.06.16
biz-journal.jp/2015/06/post_10355.html

ダイヤモンド社 2015年6月20日
diamond.jp/articles/-/73625

どこかが口火を切れば、それに乗っかって次々と襲いかかってくるのは世の中の常ですね。

今回の記事について、どちらかに肩入れしているわけではありませんが、急成長すれば、その速度が速ければ速いほど、やっかみや誹謗中傷も飛躍的に増えていく、ということだろうと思います。

気持ちを込めて仕事をして、顧客に喜ばれていると信じる事業に対しても、あらぬ方向から矢が飛んでくるのが今の時代。

出る杭は打たれる。でも出なければ成長は鈍る。

例えば打たれた時に、どこを打たれるのか。そしてそれは企業として致命傷になり得るようなポイントなのかどうか?

この辺りは是非平常時にシミュレーションしておきたいところです。企業のリスクは大から小まできりがないとはいえ、特に重要な点についてはシミュレーションをしてみることで浮き彫りになることはたくさんあります。

もしそこで問題が見つかれば、対策を打つことも、病気のようにセカンドオピニオンを受けることも、様々な方法が「選択」できます。
逆に問題発生時は時間の余裕の無さから、問題を助長するような動きをしてしまうことにもなりかねません。

全ては日頃の準備と心構えから。その辺りを企業のリスクマネジメントとして、考えてゆくべき点と考えています。

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