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お知らせ

ブラック企業社名公表から1年で見えてきたこと

2013年には流行語大賞も受賞し、すっかり世の中に浸透している「ブラック企業」。そんな世論を受けて、厚生労働省も最近はブラック企業撲滅に腰を上げ始めています。

その一つとして、去年の5月に悪質なブラック企業の会社名を公表する新基準を発表しました。

今までも、ブラック企業名の公表は可能ではありましたが、労働基準監督署の是正勧告を無視し続け、書類送検に至って、やっと公表が可能になるという、とても厳しい基準でした。

これでは一向にブラック企業が減らないということで、新基準では、行政指導である是正勧告を受けた時点で公表できるように変更され、これで悪質なブラック企業も、公表を恐れて体質を改善するようになると期待されていました。

変更後、1年が経過した今年5月、厚生労働省は初めて千葉県の棚卸し代行業者をブラック企業として公表しました。

もちろん「初めて」ですから、この1年で発表されたのはこの1社のみ。

なぜ1件のみだったのかというと、新基準で以前よりは公表されやすくはなりましたが、実は公表に至るには「複数の事業所で違法な長時間労働をしている従業員が複数人いること」「さらにその状態が1年程度続いていること」、なおかつ「大企業に限られる」など、まだまだ大きなハードルがあり、そう簡単には公表に至らなかったということでした。

法的ペナルティよりもダメージが大きい理由

ブラック企業として国から公表されたとしても、この段階では是正勧告という行政指導なので、強制力がなく、法的なペナルティは弱いといえます。無視しようと思えばできてしまうのです。

しかし、「国にブラック企業と認められ公表された」ということで企業イメージと信用は大幅に落ち込むことが予想されます。

実際にブラック企業として公表された企業では、すぐにプロジェクトチームを立ち上げて対応していますが、発表の翌日の株価は、ストップ安となりました。

また、Yahooで社名を検索すると複数のニュースサイトやまとめサイトが10位以内に表れます。

ニュースサイトでは株価下落を話題にしたものやブラック企業の烙印を押された経緯を解説され、これらのサイトが上位に表示されることが続く限り営業面だけでなく採用面でも悪い影響を受けることになります。

このブラック企業名公表によって、企業にとっての生命線である顧客と人材という資源を失うということを考えると、やはりそのダメージは相当なものではないでしょうか。

極端な話をすると、法的ペナルティよりもネット上の書き込みによるイメージダウンの方がダメージは大きいかもしれません。

インターネットにおいては、口コミや、場合によっては「ウワサといった事実と異なる情報」によってブラック企業と認知される可能性もあります。

Naverといったまとめサイトの運営者は閲覧数を稼ぐためにあらゆるニュースをまとめて記事を作成します。今回の場合もまったくの第三者が芸能ニュースと同じ感覚で話題にして記事を作成した結果、1ヶ月あまりで約3万人がアクセスしたことがわかっています。

彼らにとってのネタ選びの基準は、テレビのニュースに限らずネット上のあらゆる情報の中から閲覧数が期待できる話題性があるかどうかで決まります。特に、ブラック企業ネタは話題性があることから記事にされやすいといえます。

これまでは、社名で検索すると悪意あるネガティブなサイトが上位に表示されるという一次的な悪影響だけだったものが、これからは、それらのネガティブなサイトを見た「悪意ない何者か」による閲覧数稼ぎが目的の記事により、さらに二次的な悪影響を受ける危険性があるのです。

経営者として、小さい火種を無視するのではなく、小さいうちに対策を打っておくことが大きな火にしないための対策であるということを知っておくべきではないでしょうか。

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