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食べログ削除の判決から見えてきたこと

日常的な買い物から、食事、ホテルといったサービスやレジャーはもちろん、進学する際の学校選びや、家やマンション購入時、結婚式場決定にいたるまで、現代ではさまざまな場面で「口コミサイト」が利用されています。

今や「なにをするにもまずは口コミ検索」という人は珍しくもありません。

そして実際に「そんなに興味はなかったけど、口コミを見たら高評価だったので購入した」とか、「買おうと思っていたけど、一応確認で口コミを見たら低評価が多かったので一旦買うのを止めた」という声も多く、その影響力は軽視できないものです。

そんな口コミサイトの中でも、特に有名で月の利用者数は7400万人にものぼる飲食店の大手口コミサイト「食べログ」を巡ってある訴訟問題がありました。

事の発端は、2012年12月に札幌市の飲食店経営会社が、食べログに掲載された「料理が出てくるまで40分くらい待たされた」や「おいしくない」といったコメントや、店舗情報の削除を食べログ運営会社に要求したが、削除に応じなかったため、訴訟を起こした、ということです。

1審では「サイトの利用者の得られる情報が恣意的に制限されることになってしまう」、2審では「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な口コミであれば損失があっても受け入れるべき」と判断され、ともに訴えは退けられました。

それを不服とした原告の飲食店経営会社は、上告しましたが、今年6月、最高裁においても請求が棄却され、飲食店経営会社が要求していた「食べログに掲載された情報の削除」は認められない、という判決が確定しました。

店舗情報自体の削除が認められず

まずこのニュースにおいて勘違いされやすいのは、「口コミ単体の削除」ではなく「店舗情報自体の削除」が認められなかったということです。

食べログ側でも、事実と異なる内容が含まれる口コミや、飲食店への断定的な批判、個人批判などの誹謗中傷口コミ、また料理内容ではなく、衛生管理面に関することや個人的な客とお店のトラブルへのクレームなどの、悪質・不適切な口コミに対しては一旦非表示にして、投稿者に修正を依頼するといった体勢をとっています。

しかし、社会的に妥当な口コミと言われた内容に納得できず、「ウチの店は載せないでくれ」と店舗情報自体の削除を要請しても対応してくれないということなのです。

店側としては、頼んだわけでもない自分の店の情報が勝手に掲載されて、さらにネガティブな口コミが載り、お客が少なくなってしまうのは納得がいかないものです。

また現状、食べログでは実際に来店していなくても口コミが投稿できますし、同業他社からの嫌がらせ口コミだって書き込みが可能なシステムになっています。高い利便性の一方、さまざまな問題点も浮かび上がってきています。

しかしながら、今回の裁判で明示されたことは、法人として一般人を対象に営業している飲食店は、個人のように自身の情報をコントロールすることはできない、という判断でした。

この問題は、飲食業界に限った話ではありません。業界の違う口コミサイトで同様に、自社情報の削除は認められないことが予想されるからです。

たとえば、転職口コミサイトに自社の採用にマイナスな内容が書き込まれたとします。いっそのこと、うちの情報は載せないでくれと削除依頼をしても対応してくれないということなのです。

書き込みにより良い影響を受ける会社があれば、悪影響を受ける会社もあります。悪影響を受けた場合に「対応してくれる内容」と「対応してくれない内容」が存在するといことです。

「対応してくれない内容」だからといって泣き寝入りするわけにはいきません。まずは社内で対策が可能かを検討して、無理な場合は私たちのような専門家へ相談いただければと思います。

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