“暗黙のエリアルール”を越えた瞬間に始まった誹謗中傷|冷静な対策で主導権を取り戻した事例
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業界の暗黙のバランスを崩したことから始まった誹謗中傷
塾業界や小売業界などでは、長年にわたり出店エリアについて暗黙のバランスが保たれてきた市場構造が存在します。
「この川から向こうは、あの会社のエリア」「この駅から半径○キロは、うちのテリトリー」明文化されたルールではないものの、業界内で暗黙の了解として守られてきた境界線です。
例えば、ホームセンターや、スーパー、塾、ドラッグストアなど。
今回ご紹介するのは、ある地方の塾チェーンが、そうした慣習の一線を越えたことをきっかけに、インターネット上での誹謗中傷が発生した事例です。
出店エリアを巡る競合関係と誹謗中傷の発生
川向こうへの出店が引き金に
ある教育関連事業者A社が、隣接エリアに新規出店を決定しました。
このエリアは、これまで暗黙の了解として競合B社の担当エリアとされてきた場所でした。具体的には「川向こう」と呼ばれるエリアで、長年にわたってB社が市場を独占してきた地域です。
A社にとっては、ビジネス拡大のための正当な出店判断でした。法的にも何の問題もありません。しかし、業界内の慣習からすれば、これは「一線を越える」行為と受け取られる可能性があります。
突如として始まった大量の中傷投稿
出店が公表された直後から、インターネット上での誹謗中傷が突如として始まりました。
タイミングからして、出店と誹謗中傷の発生には明らかな関連性がありました。それまでほとんど書き込みのなかったA社に関する掲示板に、大量の中傷投稿が投下され始めたのです。
掲示板に拡散した悪質な中傷とコピーサイトの乱立
保護者からの問い合わせが増加
掲示板上には、次のような根拠のない中傷が大量に投稿されました。
- 「大赤字の○○」
- 「能力の低い講師しかいない」
- 「成績の良い生徒しか指導しない」
- 「自称No.1」
これらは事実無根の内容でしたが、塾を選ぶ保護者にとっては不安材料となります。実際に、保護者からの問い合わせが増加し始めました。
「ネットでこういう書き込みを見たのですが、本当ですか?」 「講師の質について心配しているのですが」
実務面への深刻な影響
さらに深刻だったのは、これらの中傷内容を転載したコピーサイトが次々と出現したことです。
一つの掲示板だけでなく、複数のサイトに同じ内容が拡散されていきました。検索エンジンでA社の名前を検索すると、こうした中傷サイトが上位に表示されるようになり、新規の入塾希望者が減少する傾向が見られました。
保護者からの問い合わせ対応にスタッフの時間が取られ、本来の業務にも支障が出始めていました。実務面での影響は日に日に深刻化していったのです。
業界トラブルに起因する誹謗中傷にお悩みの場合は、早期の専門的対応が重要です。ご相談ください。
反論が火に油を注ぐネット炎上の構造
掲示板対策は、現在のSNS炎上と共通する側面があります。投稿者に直接反論することは、かえって誹謗中傷を激化させるリスクを伴います。
インターネット上では、こうした反応が「燃料追加」と呼ばれ、事態をより長期化・拡大させる要因となります。
ネット炎上が拡大する仕組み:
- 企業が反論する
- 投稿者が「反応があった」と認識し、さらに書き込む
- 当事者以外の第三者が面白半分で参加し始める
- 炎上が加速し、収拾がつかなくなる
また、当事者以外にも、面白半分で事態を煽る第三者が一定数存在するため、感情的な対応は極めて危険です。
そのため、A社は掲示板上で反論することを避け、インターネットの外側から、粛々と冷静に対策を進める姿勢を取りました。この判断が、後の結果を大きく左右することになります。
弁護士による調査で判明した投稿者の実態
複数名の投稿者を特定
A社では、当初は対応方法が分からず、一部の投稿を放置していました。しかし、リアルタイムで新たな投稿が増え続ける状況を受け、弁護士を通じた法的対応へと切り替えました。
弁護士は、掲示板の運営会社に対して発信者情報開示請求を行い、プロバイダを経由して投稿者の特定作業を進めました。こうした法的手続きには時間がかかりますが、確実に証拠を押さえることができます。
その結果、複数名の投稿者の特定に成功しました。
競合企業の元社員が関与
特定された投稿者の中には、競合企業B社の元社員が含まれていることが判明しました。
もし現職の社員であれば、企業責任を直接問うこともできたでしょう。しかし、すでに退職後であったこと、またA社側の意向もあり、大きな対外的トラブルには発展させない方針を取りました。
ただし、法的に投稿者が特定されたという事実は、B社側にも伝わることになりました。元社員とはいえ、自社に関連する人物が誹謗中傷に関与していたという事実は、B社にとっても無視できない問題だったはずです。
投稿の沈静化と競合企業の予想外の結末
数名の関係者が法的に処分されたことで、掲示板の書き込みは急激に勢いを失いました。新規投稿もほとんど入らなくなり、A社に対する誹謗中傷は沈静化していきました。
しかし、この事例の興味深い点は、ここからです。
誹謗中傷を仕掛けた側であるB社に、予想外の事態が発生し始めたのです。B社の掲示板には、内部告発と思われるような投稿が相次ぎ、社内体制への問題や不満が噴出しました。
「残業代が支払われない」 「パワハラが常態化している」 「講師の離職率が異常に高い」
こうした内部情報がネット上に流出し、B社の評判は急速に悪化しました。その影響で採用が難しくなり、新規出店の計画はストップ。事業拡大は完全に停滞しました。
そして約1年後には、B社で労働基準法違反が発覚。複数の教室を閉鎖するなど、事業を大きく縮小させることとなりました。
誹謗中傷を仕掛けた側が、最終的には自滅していったのです。
この事例から学ぶ3つの重要な教訓
教訓①:感情的に反応しないことが最大の防御策
誹謗中傷を受けた際、最も避けるべきなのが感情的な反論や正面衝突です。
掲示板やSNSでは、反応そのものが「燃料」となり、第三者を巻き込んで一気に拡散・長期化する傾向があります。
本事例でも、A社はあえて投稿者と正面から争うことはせず、インターネットの外側から冷静に対策を進めました。この判断が、結果的に被害の拡大を防ぐ要因となりました。
風評対策においては、「正しいかどうか」よりも、「拡大させない判断」が最優先されるべきです。
感情的な対応が危険な理由:
- 投稿者を刺激し、さらなる書き込みを誘発する
- 第三者の興味を引き、炎上が拡大する
- 企業の冷静さを欠いた姿勢が批判の対象になる
- 長期化し、収拾がつかなくなる
教訓②:証拠が残るうちに専門家を介入させる
誹謗中傷は、放置すれば自然に消えることはほとんどありません。一方で、投稿が継続している段階であれば、法的手続きによる投稿者特定が可能なケースも多いのが実情です。
本事例でも、弁護士の介入によって複数の投稿者が特定され、結果として書き込みは急速に沈静化しました。
「様子を見る」「自然におさまるのを待つ」という判断は、証拠の消失や拡散リスクを高めるだけです。早期に専門家と連携することが、最も現実的なリスク管理となります。
早期介入が重要な理由:
- 投稿者のIPアドレスなどの情報は一定期間しか保存されない
- 時間が経つほど、コピーサイトが増えて対策が困難になる
- 放置すれば「企業が認めた」と誤解される可能性がある
- 早期対応ほど、少ないコストで解決できる
教訓③:再発しにくい状態を作ることが本当の対策
誹謗中傷は、一度沈静化しても、環境が整っていなければ再び同じような形で再燃するリスクを常に抱えています。
重要なのは、以下のような「再発しにくい状態」を作ることです。
再発防止のための体制:
- 監視体制の構築(定期的なネット監視)
- 即時対応できる仕組み(マニュアル整備、担当者の明確化)
- 検索結果や情報導線まで含めた中長期的な運用
本事例では、結果的に競合企業側が自滅しましたが、これは偶然ではありません。冷静かつ継続的なリスク管理を続けた側が、最終的に主導権を握った結果だと言えます。
A社は誹謗中傷への対応後も、継続的なモニタリング体制を整備し、新たな書き込みに即座に対応できる仕組みを構築しました。この体制が、その後の事業拡大を支える基盤となっています。
まとめ:冷静な対応が最終的な主導権を握る
今回ご紹介した事例は、業界の暗黙のルールを越えたことから始まった誹謗中傷でした。
競合企業の関係者による組織的な書き込みという悪質なケースでしたが、A社は感情的に反応せず、以下のような冷静な対応を取りました。
A社が取った対応:
- 掲示板上での反論を避け、拡大を防いだ
- 弁護士を通じた法的手続きで投稿者を特定
- 大事にせず、粛々と処分を進めた
- 継続的な監視体制を構築した
その結果、誹謗中傷は沈静化し、逆に中傷を仕掛けた側が信用を失い、事業縮小に追い込まれるという結末を迎えました。
この事例が示すのは、誹謗中傷への対応は「感情」ではなく「戦略」で行うべきという教訓です。
正面から争えば炎上が拡大します。しかし、冷静に証拠を集め、法的手続きを進め、再発防止の体制を整える。こうした地道な対策の積み重ねが、最終的な主導権を握ることにつながります。
当社では、このような業界トラブルに起因する誹謗中傷にも、専門的な知見で対応しています。感情的な対応で事態を悪化させる前に、まずは冷静な現状分析と戦略立案から始めましょう。
同じようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。確かな技術力と冷静な判断で、確実な成果をお届けします。
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